スクープ、マクラーレン・ニューF1
公開 : 2012.04.25 11:21 更新 : 2017.06.01 00:55
マクラーレン・オートモティブの新しいハイパー・モデルのテスト風景を初めてスクープした。
マクラーレンF1に代わる精神的な後継車はすでにブガッティ・ヴェイロンや、来るべきポルシェ918スパイダーやニュー・フェラーリ・エンツォをはじめとするハイ・パフォーマンス・カーに移りつつある。それを打破すべくマクラーレンは起死回生のモデルを作り上げてくるだろう。
新しいF1には、マクラーレンMP4-12Cに使われたのと同様のカーボンファイバーによるモノ・セルが使われるが、より長くより広くより低いサイズになっている。但し、キャビンのサイズは同じ程度が保たれているようだ。
テスト車両はレフト・ハンダーであり、これはF1のセンター・シートの復活はないことを示している。
特徴的なのはキャビン上のエア・インテークだ。また、MP4-12Cで採用されたセンター・エグゾーストもそのまま使用されている。
ミッド・エンジンのそのスタイルは長いテール・エンドを持つ。これは、新しいF1が2つのボディ・スタイル、つまり標準モデルとロングテール・バージョンがあることを意味する。ロングテール・バージョンは主に最高速度重視の場合に提供されることとなる。
アルミニウムのプッシュロッド・サスペンションは、油圧アンチロール・コントロール、可変ダンパー、5ステージのトラクション・コントロールを備え、ブレンボ製のセラミック・ブレーキが標準で付き、ブレーキ・ステアとエレクトリック・ブレーキを備える。サーキットではABSの機能をカットする仕組みも取り入れられているようだ。
スパイショットが示すようにMP4-12Cや前モデルのF1からのスタイルは基本的にキープされるが、情報筋によればMP4-12Cよりも、より大きく、より威圧的で、より機能的なスタイルになるという。
空力的にはMP4-12Cレーシング・バージョンで用いられたダウンフォースを稼ぎだすためのフロント・エンドのスタイルが採用されることとなる。
エンジンはリカルドとの共同開発になるが、リッターあたり160bhpを叩き出す799bhpの5.0リッターV8が予定されている。ギアボックスは7速のデュアル・クラッチ。ピークパワーは7500rpmで、81.6kg-mのピーク・トルクは3500rpmから6800rpmの間でマークする。更にF1スタイルのKERSも組合させられることとなる。
パフォーマンスは0-96km/h加速が2.8秒、0-160km/h加速が5.5秒、0-320km/h加速が20.0秒となっている。
価格は400,000ポンド(5,256万円)というのは的を外しているかもしれない。500台程度の生産であればその価格は1,000,000ポンド(1億3100万円)に近いかもしれない。
オリジナルのF1は、AUTOCARが最初にテストした1994年には540,000ポンド(7,000万円)という価格だった。それは2012年の今に換算すれば810,000ポンド(1億600万円)という価格となるのだ。
インテリアは最低限の贅沢が保たれる。しかし、オンボードのデータ・ロガーや、サーキットのビデオ撮影システムは提供されることになろう。
生産はマクラーレン・テクニカル・センター(MP4-12Cの生産ラインではない)で行われ、4年の生産期間、周2〜3台のペースとなる。