【キーマンが語る】レクサスLS改良新型 デザイン/内装/走り/運転支援「チームメイト」
公開 : 2020.07.07 18:52
改良新型LS 静粛性・乗り心地
多くのユーザーがレクサスと聞いてイメージする静粛性・乗り心地の進化はどうだろう。
レクサスで「Takumi」という役職を務める伊藤好章氏は、「ヒトの感性を大切に、タイヤの内部構造からシートに座った際の質感、日常走行領域での加速レスポンスなど、静粛性や乗り心地をはじめとする走行性能に関係するパーツや制御を、細部まで徹底的に作りこんでいます」と、LSの伝統である走りの上質さを強調している。
具体的には、AVSソレノイドを新規開発し減衰力を低減するとともに、ランフラット・タイヤの縦バネ剛性とスタビライザーバーの剛性を最適化。
また、エンジンマウント内のオリフィスを変更することで減衰特性の変更を行い、室内に伝わる振動を低減した。
シートについては、表皮の縫い位置を深い位置に変更するとともに、ウレタンパッドに低反発素材を新採用。振動吸収と柔らかな座り心地により、快適性を高めている。
ハイブリッド車の「LS500h」では、使用頻度の多い走行領域における加速時のバッテリーアシスト量を増加。加えて、発進加速時のエンジン最高回転数を低下させ、静粛性の向上も実現した。
ガソリン車の「LS500」では、使用頻度の多い走行領域で加速レスポンスを向上。また、シフトスケジュールを変更し、加速時のシフトダウン頻度を低減。余裕のある力強い走りを実現した。
レクサス・チームメイトとは
また改良新型LSでは、最新の高度運転支援技術「レクサス・チームメイト(Teammate)」を採用。ディープラーニングを中心としたAI技術も取り入れ、運転中に遭遇しうる様々な状況を予測・支援する。
新たな運転支援技術について、同ブランドを率いる佐藤恒治プレジデントは、「ドライバーは、アクセルやブレーキ、そしてハンドル操作などによる疲労が低減され、より運転に集中できるようになります」と自信をのぞかせた。
レクサス・チームメイトは、「Advanced Drive」と「Advanced Park」という技術で構成されている。
「Advanced Drive」は、高速道路などで、ドライバー監視のもと、車載システムが適切に支援し、車線・車間維持、分岐、レーンチェンジ、追い越しなどを実現。
「Advanced Park」は、駐車場での操作において、ハンドル操作、加減速、シフトチェンジの全操作を車両が支援し、俯瞰映像に切り返し位置や目標駐車位置を常に表示する。
納車後もアップデート
先進技術開発カンパニーの先進安全領域を率いる鯉渕健 統括部長は、システムの特徴を次のように話している。
「Advanced Driveでは自動車専用道路での周辺認識、自車位置推定、走行車線・位置選択、速度調整などを行いながら、出口までの安全な運転支援を行います。カーブ、追い越しなど、走行中の様々なシーンで凄腕ドライバーの走りから学んだ自動車メーカーならではのヒトに寄り添った乗り味を実現します」
「Advanced Parkではアクセル、ブレーキ、シフトチェンジを全て車両が自動制御し、直感的なスイッチ操作での高度駐車支援を行います。安全はもちろんのこと、ヒトに安心感を与える駐車感覚にこだわりました」
「さらに、レクサス・チームメイトはソフトウェアアップデートを活用し、お客様の手に渡った後も機能の追加、性能向上を続け、お客様のニーズに応え続けることで、愛車になっていくことを目指しています」
「このように、技術が進歩しても常にヒトが運転の中心にいる。これがレクサス・チームメイトのこだわりです」
なお、レクサスLS改良新型の日本での発売は、2020年初冬を予定しているという。