【なぜ】ジムニーシエラ、英国で受注終了 イギリス市場のスズキ車、ハイブリッド仕様に一本化
公開 : 2020.07.08 18:25 更新 : 2020.07.08 19:41
イギリスで「ジムニーシエラ」のオーダー受付けが終了に。なぜなのでしょう? スズキ英国法人は、販売するラインナップを、電動モデルに一本化しているところです。シエラが生き残る可能性はあるのでしょうか?
ジムニーシエラ 販売継続の可能性は?
スズキ英国法人が販売するイギリス向けラインナップが、近々電動モデルだけになる。
内燃エンジン仕様のモデルは、現地ディーラーの在庫車のみの扱いとなり、本格オフローダーのジムニーシエラ(現地名:ジムニー)は受注終了となった。
年初の時点でスズキ英国法人は、ジムニーシエラについて「2020年は非常に限られた台数」のみを販売すると話していた。
関係者に今回改めて確認をとると、「一部のディーラーに割り当てられた、今後4~5か月分の枠が、すでに埋まりました」と語ってくれた。つまり、オーダー受付けが公式に打ち止めされたことになる。
後席を取り払い、荷物を載せられるようにすることで、総重量3.5t以下の貨物用車両(N1カテゴリ)として再導入する可能性も噂されていたが、現時点では確かな情報はない。
CO2排出量の平均値に悪影響
ジムニーシエラの運命を握るのは、イギリスのフリートアベレージCO2排出量。スズキ英国法人は、同社が扱うモデルのCO2排出量の平均値を、2021年には95km/gまで下げなければならない。だが、ジムニーシエラはマニュアル仕様でさえ154g/kmと、大きく上回っているのだ。
スズキは、ビターラ(エスクード)、Sクロス、スイフト、スイフト・スポーツ、イグニスといったモデルを、イギリスではマイルド・ハイブリッド車のみに絞って販売している。
このうち、スイフトとイグニスは12Vの電動システムを、SUVモデルとスイフト・スポーツは48Vシステムを搭載して環境性能を高めている。
なお、先日発表されたばかりの新型SUV「スズキ・アクロス」が、今後このラインナップに加わることになる。
これは、トヨタRAV4のスタイリングを変えたモデルで、プラグイン・ハイブリッドによる優れた環境性能で、イギリス市場における販売に貢献することが期待される。