【フランス国籍、でも道産子】クラウン/ハリアーなどで試してみた ミシュラン新スタッドレス「X-ICE SNOW」

公開 : 2020.07.10 05:50  更新 : 2021.10.09 22:35

2020年の冬シーズンに向け、ミシュランが新型のスタッドレス・タイヤ「X-ICE SNOW」を発表。AUTOCAR JAPANは、2月に北海道で試しました。「フランス国籍ですが、道産子」の理由は? 乗った感想をお伝えします。

試乗、5か月前の北海道 でも記憶鮮明

今年のウインターシーズンに向け、ミシュランが新型のスタッドレス・タイヤを登場させた。その名もX-ICE SNOW(エックスアイススノー)。

先代の名称はX-ICE3+だったので、次は当然X-ICE4に違いない! という大方の予想を裏切るネーミングである。

ミシュランX-ICE SNOW
ミシュランX-ICE SNOW    ミシュラン

とはいえよく考えて見れば、これまでは製品名にアイスしか含まれておらず、氷に特化しているイメージをメーカーが嫌ったのかもしれない。

ともあれX-ICE3からX-ICE3+にビッグマイナーチェンジをしてから3年で新型登場となったのである。

スタッドレス・タイヤの報道タームは一風変わっていて、試乗自体は今年の2月、まだ雪の残る北海道でおこなっている。

それから約5か月間は報道規制が掛けられ、今回晴れて解禁となった。なぜ今か? この情報が行きわたってしばらくすると(秋口になると)、「そういえばスタッドレスどうしよう」といった思考になっていくからである。

試乗してから半年も経つと「はて、どんなタイヤだったっけ?」となるスタッドレスもなくはないが、X-ICE SNOWのイメージはけっこう鮮明に残っている。

個人的に「次はコレだな!」と思えるくらい好印象だったのである。

国籍、おフランス でもじつは道産子

完全な新製品なので、トレッドパターンもコンパウンドも新開発である。

パッと見「いいな」と思ったのは、サイドウォールのMICHELINの文字がわりと小さ目で円周に2か所入っている感じがインテリに見えたこと。

ミシュランX-ICE SNOW
ミシュランX-ICE SNOW    ミシュラン

トレッドはセンターグルーブがなくて、斜め方向のグルーブがギザギザに並ぶ様子が、ラリースタッドレスみたいで新鮮に思えた。

X-ICE3+はセンターにビシッと1本筋が通っていたけれど、その手のスタッドレスを見飽きているというのもある。とりあえずX-ICE SNOWの見た目は点数高めである。

試乗した感想を述べる前に、ミシュランというブランドに対して一般の方が感じていそうなことを1つ。ミシュランってフランスのメーカーだから、外国の製品なんでしょ?

というイメージ。

これはメーカー側にもよく届く声らしいのだが、ミシュランのスタッドレスは今回われわれが試乗させてもらった士別のテストコースで開発されている。

しかも日本で初めて(1982年)スタッドレス・タイヤをリリースしたのもミシュランなのである。

さてさて、肝心要のインプレッションに入らなくては。スタッドレスの試乗は旧タイヤとの比較でおこなわれることが多い。

今回の相手はもちろん、X-ICE3+である。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。

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