【パワーこそすべて】大排気量V8エンジン アメリカン・マッスルカーの歴史
公開 : 2020.07.17 19:30
フォード・マスタング・ボス429(1969)
フォードはNASCARのホモロゲーションルールを満たすために、マスタングに7.0LのV8エンジンを積み込んだ。
スターティングラインに立つためには、このエンジンを500台製造する必要があったのだ。
V8はボンネットに切り込まれた大きなスクープから呼吸していた。
ボス429は1969年と1970年にフォードのカタログに掲載された。生産台数は1358台。
シボレー・シェベルSS(1970)
シボレーは1970年のモデルイヤーに向けて、シェベラにシャープなデザインを与えた。
4ドアサルーン、4ドアハードトップ、ステーションワゴン、コンバーチブル、クーペなど、これまでと同様に多彩なラインアップが用意された。
特に後者は、グリルにSSのエンブレムをつけたことで、マニアの興味をそそった。
親会社のGMは1970年に排気量規制を解除し、各部門はライバルとの馬力競争に負けないように巨大なV8エンジンを搭載してパワーダイヤルを上げることができるようになった。
シェベルはこの恩恵を大きく受けた1台だ。マッスルカーの王様と呼ばれることもあるSS454は、膨らんだボンネットの下に365psを引き出す、7.4L V8を搭載していた。
オールズモビル4-4-2(1970)
GMが排気量の制限を解除したとき、オールズモビルは大歓声をあげた。
シボレーと同様、すぐに大排気量化に手をかけたオールズモビルは、7.3L V型8気筒を4-4-2の標準のパワーユニットに選んだ。
そして、少なくとも3376ドル(現在は約230万円)の予算さえあれば、370psのマッスルカーに乗って帰宅できるようにしたのである。
低制限のエキゾーストシステムのほか、オールズモビルの宣伝資料で「特別なハンドリングパッケージ」と呼ばれるものも含まれていた。
ダッジ・チャージャー・スーパービー(1971)
ダッジは1968年に、プリムス・ロードランナーに代わる予算重視のパフォーマンスカーとして、コロネット・スーパービーを発売した。
クライスラーはこの2つのブランドを所有しており、社内での友好的な競争を奨励していた。
1971年にはチャージャーにもスーパービーのネームプレートが付けられた。
スーパービーはパフォーマンスと低価格を同時に実現するモデルである。
チャージャー・スーパービーには、いわゆるラリーサスペンション、ヘビーデューティブレーキ、3速MT、そしてパワフルな6.2L V8エンジンが搭載されていた。
ダッジは1971年にチャージャー・スーパービーを5000台強売り上げている。