【パワーこそすべて】大排気量V8エンジン アメリカン・マッスルカーの歴史
公開 : 2020.07.17 19:30
フォード・トリノ・コブラ429(1970)
フォードは1970年にトリノをフェアレーンから分離。新たなヒエラルキーでは、それぞれGT、コブラと名付けられたモデルがトップ2を占めていた。
365psのV8エンジン、7インチのワイドホイール、機能的なエアスクープ付きのブラックボンネットなどを備えたコブラは、ラインアップの中でも最もパフォーマンスの高いモデルであった。
フォードは1970年に7675台、翌年には3054台のトリノ・コブラを販売している。
プリムス・クーダ(1971)
プリマスは、バラクーダのハイパフォーマンスモデルを「クーダ」と名付けた。
スクープ付きの特別なパフォーマンスフード、ヘビーデューティサスペンション、標準のホワイトウォールタイヤ、340psのV8エンジンを装備した。
同社はクーダの購入者に対し、884ドル(現在で約57万円)を追加で払えば430psのヘミエンジンを選択できると宣伝した。
しかし、コンバーチブルのボディスタイルとヘミエンジンの両方を注文したのは、わずか7人だけだった。
ビュイック・リーガルGNX(1987)
1980年代後半、ビュイック・リーガルをベースにしたグランド・ナショナルは、デフ・レパードの名曲「ヒステリア」よりも熱かった。
なかでもGNXモデルは、3.8L V6ターボエンジンを搭載し、275psを発揮。ビュイックは、ミシガン州のマクラーレン・エンジンズの協力を得て、エンジンの微調整を行っている。
結果としてGNXは、シボレー・カマロを上回る加速力を実現した。
ビュイックはグランド・ナショナルの最終モデルとして、わずか500台のGNXを製造。あっという間に完売してしまった。
フォード・シェルビー・マスタングGT350 R(2015)
フォード・シェルビー・マスタングGT350 Rは、マッスルカーの新しいトレンドを体現している。
過去すべてのマスタングのように直線で速く走ることができるだけでなく、コーナーでも堂々と立ち回ることができるというものだ。
GT350 Rはシャシーの改良に加え、ボディパーツにカーボンを多用している。
パワートレインは、シェルビーGT350と同じ526psのV8を搭載した。
シボレー・カマロZL1 1LE(2017)
シボレーは、カマロZL1 1LEを究極のサーキット向けモデルと位置づけている。
従来よりも高いハンドリングを誇る標準のカマロをベースに、軽量化されたサスペンション、空力特性の向上、650psのV8スーパーチャージャーを搭載。後輪駆動と6速MTが標準装備されている。
サーキット向けとはいえ、快適性や使い勝手がはぎ取られているわけではない。
シボレーによると、ZL1 1LEはヒーター付きステアリングホイール、デュアルゾーン・クライメートコントロール、BOSE製オーディオシステムを搭載した公道用モデルであることに変わりはないという。