フォードBマックス発表
公開 : 2012.02.01 20:35 更新 : 2017.06.01 00:54
生産モデルのフォードBマックスMPVのオフィシャル写真が公開された。われわれは、このBマックスが、このセグメントでの最も革新的なモデルのひとつになると信じている。
フォード・シエスタをベースとしたBマックスが正式にアナウンスされるのは、フォードのCEOアラン・マラリーによって来月のジュネーブ・モーターショーで、というスケジュールになっている。丁度1年前、Bマックスは同じ名前のコンセプトカーとして発表されて以来である。
このBマックスは、「ひとつのフォード(One Ford)」としての戦略の下、開発されたモデルだ。英国での販売は9月を予定している。
フォードはこのセグメントにモデルを投入するのが遅れたのは事実だ。ボクゾール・メリーバ、シトロエンC3ピカソ、ルノー・セニックなどがこのセグメントには既に存在している。しかしフォードは、Bマックスが「独創的なデザインと無比のテクノロジーは、スマートでコンパクトでシティフレンドリーなクルマの新しいベンチマークになる」と主張している。
革新的なのは、Bピラーを排したことと、リアのスライディングドアの構造であろう。Bピラーレスの構造は、このセグメントでは初めてと言ってよく、昨年のコンセプトカーから忠実に引き継いだ部分だ。事実、ひとクラス上のグランドCマックスにはBピラーが存在している。フォードは、衝突安全性と、生産の複雑さという2つの問題点をクリアしたのだ。Bピラー自体はスライディングドアに含まれるのだ。
ヨーロッパCEOのスティーブン・オデールは「Bマックスの刺激的で革新的なデザインは、かつてはより大きなクルマに採用されたものだった」と述べている。また、「より小型のクルマを望んでいるが多くなったことに応じた、全くの新しいクルマだ」とも述べた。
正確なテクニカル・データは現時点では届いていない。ジューネーブ・ショーで全てが明らかになるだろう。コンセプトバージョンは、4メートルちょっとのサイズ、5ドア・フィエスタより11cm長くて、Cマックスよりも32cm短いサイズだった。生産モデルもコンセプトカーと同じになろう。
フォードは新しいBマックスが、同じクラスでは最高の荷室スペースがあるとしている。その最大のライバルであるボクゾール・メリーバが397リッター、シートを折り畳めば1496リッターの荷室がある。Bマックスのリア・ドアがどのような動きをするかはまだわからないが、コンセプトカーは1.5メーターの開口部があった。そして、それはメリーバの2倍というサイズだ。
そのスタイルは、若干ソフトになったものの、コンセプトカーをほぼ忠実に再現している。より大きなCマックス、グランドCマックス、そしてSマックスSUVから、フォード「キネティック」デザインを受け継いでいる。フィエスタよりもCマックスに見受けられるクロームトリムの台形のフロントグリル、突出したホイールアーチとヘッドラインプなどがそれだ。
エンジンは、フォードのターボチャージャー付きの1.0リッター3気筒のエコブースト・ガソリンと、TDCIディーゼルが用意される予定だ。