【隠れた名車】もっと評価されるべきクルマ スズキからメルセデス・ベンツまで11選
公開 : 2020.07.27 21:00 更新 : 2021.03.05 21:42
シトロエンC4カクタス
ジム・ホルダー
誰にとっても、より大きく、より速く、より良いものがある。
シトロエンはブランドの伝統を受け継ぎ、他社との差別化こそ求められているものだと気付いたようだ。
その結果、エアバンプといった奇抜なスタイリングから、肉厚で快適なフロントの「ラウンジシート」まで、他社が提供していたものとは一線を画す衝撃的なクルマが生まれたのだ。
シトロエンはこのC4カクタスを、愛するかもしくは憎むべきクルマと宣言したのである。
ほしいクルマリストの一番上に来るか、一番下に来るかのどちらかだと。
その点では成功している。残念なのは、あまりにも多くの人々にとって、一番下になっていたことだ。
シトロエンは今日でも変わった存在であり、その点でC4カクタスは己の役割をきっちりと果たしたことになる。
しかし、より多くの人にアピールするために、過激な一面を減らしてしまったことは、大きな損失だと思う。
ホンダ・ジャズ(フィット)
ジェームズ・アトウッド
ホンダ・ジャズ(フィット)のオーナーは、明らかにこの日本製ハッチバックを愛している。
1台買って、手入れをして、他のモデルには目もくれずに次のジャズを買うのだ。
問題は、彼らが「ジャズのオーナーである」ということ。
彼らはやや高齢で、ドライビング・ダイナミクスやスタイルなどよりも、実用性や信頼性、価値を重視している。
しかし、ホンダはそうしたオーナーの声に耳を傾けることで、このような忠実な顧客基盤を構築してきた。簡単そうに書いているが、決して容易なことではない。
他の企業が高級化を目指す中、ジャズは顧客が求めるものを正確に提供し、それ以上のものは何も付け加えない。
退屈?
例えそうだとしても、もっと評価されるべきだし、もっと感謝されるべきだ。
アルファ・ロメオ・ステルヴィオ
クリス・カルマー
ステルヴィオはアルファにとって驚くべき大ヒットとはなっていないが、その理由の1つには、ジュリアの存在がある。
スポーツセダンであるジュリアの方が従来のファンには魅力的だし、高級SUVのドライバーはドイツ車に走るからではないだろうか。
しかし、三角形のグリルを備えた独特のハンサムフェイスと、バランスのとれたプロポーションには目を見張るものがありる。
V6エンジン四輪駆動のクアドリフォリオはフルコースのイタリアンだが、標準的な2.0Lガソリンターボや2.2Lディーゼルでもとても楽しい。
さすがはアルファ・ロメオだ。
それに加えて、インテリアは魅力的で、BMWスタイルのインフォテインメントシステムが充実している。
中古車市場でも、すでにお手頃な値段で出回っている。