【欠点は1つ】スバル・インプレッサWRX(3代目) 英国版中古車購入ガイド 海外仕様は、エンジンに注意
公開 : 2020.08.12 18:15 更新 : 2020.08.13 09:55
伝説的なエンジン「EJ20」を搭載し、スバル最強のパフォーマンスカーとして名を遺すWRX。セダンからハッチバックに移行した3代目は、登場から10年以上が経過し、比較的手ごろに入手可能。英国編集部が紹介します。
3代目WRX 手ごろなパフォーマンスカー
ラリー界の巨匠コリン・マクレー、リチャード・バーンズ、ペター・ソルベルグらの手腕によって、スバル・インプレッサWRXは、アウディ・クワトロ、ランチア・フルビア、そして長年のライバルである三菱ランサーエボリューションとWRCの殿堂入りを争う、最も競争力のあるクルマの1つとして広く知られることになった。
2007年から2014年までイギリスでも販売された3代目インプレッサWRXは、セダンよりもハッチバックの方が認知されている。
ホンダ・シビック・タイプRユーロ(FN2)やフォルクスワーゲン・ゴルフR32と競合するホットハッチだ。
日本仕様では2.0L水平対向4気筒の「EJ20」が有名だ。
英国仕様では、2.5Lの「EJ25」を搭載し、230psと32.6kg-mのトルクを4輪すべてに供給していた。
しかし、後にパワー不足の指摘を受け、2008年に発売されたプロドライブ仕様の「S」では馬力を254psに、トルクを33.6kg-mに向上させ、0-97km/h加速は4.7秒をマークした。
300ps以上のパワーを必要とするなら、STi(スバル・テクニカ・インターナショナル)仕様を探そう。
STiはすでにコレクターズカーになりつつあるので、価格は堅調に推移している。
だが、激しくクラッシュしていたり、過剰なチューニングが施された個体もある。気まぐれで買うクルマではない。
そのホイールアーチや大径アルミ、ガッツのあるターボは魅力的だが、公道で酔いしれてはいけない。
STiは四輪駆動のパフォーマンスカーであり、丁重に扱うべきモデルだ。
経験豊富なエンジニアを見つけ、良質な燃料にお金をかけよう。そうすれば、STiは必ず報いてくれる。
オーナーの意見を聞いてみる
アンドリュー・ウォン
「私のクルマはスバルの英国法人が所有していたもので、マスコミにレビューされたこともあります。その後、スバルのディーラーから購入しました」
「ハッチバックは悪いクルマではありません。ドライバーズ・コントロール・センター・ディファレンシャル(DCCD)システムはクレイジーです。大雨の中でもスリップを許さず、以前のモデルよりもはるかに優れています」
「唯一の欠点は、2.5Lエンジンです」
「ピストンはチョコレートでできているという話を聞いたことがあります。アグレッシブに運転する際は、いつ吹っ飛ぶかもしれない不安と常に闘っています」
「私の管理がうまく行き届いているのかどうかはわかりませんが、今のところ大きなトラブルもなく元気に動いています」
「2015年に9000ポンド(120万円)で手に入れましたが、今でも価値は変わっていません」