【タフト、試乗してみた】ダイハツ・タフト 価格に対する走りの実力 内装の出来ばえを評価
公開 : 2020.08.03 05:50 更新 : 2021.10.13 15:49
高速道走行は必須条件の1つ いかに
都市部のユーザーがアウトドア趣味のレジャーとなれば高速道走行は必須条件の1つ。
高速巡航での扱いやすさや余力感を求めるなら軽乗用ではターボが必須。タフトが狙う用途ならターボ車が標準と考えてもいいだろう。
タント以後導入された新世代エンジンはNAもターボも浅い踏み込みでのトルク立ち上げとCVTと連携して回転を抑えてトルクを先行させた力強さが特徴。
タフトのターボ車も同様で巡航時は2000-2500rpmを基準とし、高速での急加速などを除けば滅多に4000rpmを超えない。
大人しく街中で走らせるならNA車に対するアドバンテージは僅かだが、高速では加速性能も余力も1クラス上の実力があり、スペックから想像する以上の高速長距離適性を示した。
しかも、ターボ車には全車速型ACCと走行ライン制御型LKAが標準装着されているのだ。
NA車の上級グレードにもOP設定されるが、こちらはACCの追従機能がパワーの余裕のなさに足を引っ張られていたが、ターボ車はしっかりと車間距離が制御できて、エンジン回転数も落ち着いていた。
LKA作動時の操舵感に多少の違和感を覚えたが、遠出する気になる走りだ。
日常用途の使い勝手/経済性を軸脚に
荒れた路面でも角のある突き上げ感が少なく、唐突な横Gの変化で同乗者を振り回し事なく。
タウンユースでの穏やかな走りを軸にしたフットワークは高速域で腰の据わった安定感には乏しい。
ただし、荒れた高速コーナーで横Gが増しても方向性の乱れは至って少ない。横Gに応じて安定性が高くなる特性だ。これも高速適性のポイントの1つだ。
この試乗では4WD車が用意されなかったのだが、4WDシステムは軽乗用では標準的なVCU方式を採用するもののブレーキLSDを用いたグリップサポート制御と190mmの最低地上高があれば多少荒れた程度の未舗装路くらいは大丈夫だろう。
レジャー&ツーリングを狙うには悪くない。
ただし、日常用途での使い勝手と経済性を軸脚にするのが大前提。アウトドア趣味に傾倒するなら上級クラスのSUVを選んだほうがいい。
ターボGの価格はFFで約161万円、4WDで約173万円。装備揃えのGとの価格差は約8万円なので、高速ツーリングまで視野に入れれば考えればターボ車が買い得である。
プレ&ポストファミリーに適したモデルであり、中でも日常使用の機会も増えてなお多様な楽しみも求めるリタイヤ世代にも最適だ。
ダイハツ・タフトのスペック
2WD Gターボ
価格:161万円
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1630mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:25.4km/L(WLTCモード)
CO2排出量:91g/km
車両重量:840kg
パワートレイン:直列3気筒658ccターボ
使用燃料:レギュラーガソリン
最高出力:64ps/6400rpm
最大トルク:10.2kg-m/3600rpm
ギアボックス:CVT
乗車定員:4名
2WD G
価格:149万円
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1630mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:25.7km/L(WLTCモード)
CO2排出量:90g/km
車両重量:830kg
パワートレイン:直列3気筒658cc
使用燃料:レギュラーガソリン
最高出力:52ps/6900rpm
最大トルク:6.1kg-m/3600rpm
ギアボックス:CVT
乗車定員:4名