【ピックアップも登場へ】GMCハマーEV、新たな予告画像 四輪操舵も搭載か 2020年秋発表
公開 : 2020.08.03 11:20
100%電気自動車に生まれ変わる「新型ハマー」の予告ビデオが公開されました。H2のデザインの方向性を引き継ぐSUV、さらにピックアップ・トラックという2車種のボディ形状が、秋に発表されます。
新型車「ハマーEV」にピックアップ・トラック
米GMCは、プレミアム電動SUV「ハマーEV」と、そのピックアップ・トラック仕様を予告する映像を、新たにSNSに投稿した。
アメリカの自動車大手ゼネラルモーターズ(GM)は、新型コロナウイルスによるパンデミックの影響を受け、今年5月に計画していた新しいハマーの発表会を、今秋に延期している。
GMは、開発は滞りなく計画通り進んでおり、予定通り2020年秋に発表、2021年秋にアメリカで発売すると述べている。
さらに「ハマー初のEVを構築するという、わたし達の使命は変わりません」と付け加えた。
この「世界初のスーパートラック」は、1014psと1590kg-mのトルクを発揮し、0-97km/h加速を3.0秒で達成すると言われている。
「超高速充電」が可能な、GMの新しい「アルティウム」バッテリーパックから電力を取得し、 約640kmの航続距離を実現。
オープンエアのドライビング体験を提供する、「インフィニティ・ルーフ」と呼ばれる着脱式のガラスパネルも備える。
プラットフォームを共有するSUVバリエーションのデザインは、2009年に生産が中止されたハマーのアイコン、H2と多くの共通点をもつようだ。
ハマーEVには、テスラのルディクラスモードと同様のパフォーマンス向上が期待される「アドレナリンモード」と、なんらかの四輪ステアリング機能を発揮すると考えられる「クラブモード」が搭載される。
GMCの副社長であるダンカン・アルドレッドは「GMCは、プレミアムで機能的なトラックとSUVを製造してきました。ハマーEVは、これを新たな高みへと引き上げるでしょう」と述べている。
年間約8万台の生産を計画か
この新モデルは、米国ミシガン州にあるGMのデトロイト・ハムトラミック工場で製造される。
GMは77億ドル(8145億円)を投資し、電動化への移行に向けて、今後4年間をかけて米国の工場の準備を行う。
デトロイト・ハムトラミック工場は、電動トラックとバンの製造のため、30億ドル(3173億円)かけてアップグレードが行われている。
年間約8万台の生産が見込まれるハマーEVは、新しいシャシーを採用する。スケートボードスタイルのもので、モーターとバッテリーを組み合わせて生産コストを低く抑えるのが特徴だ。アメリカの新興企業リビアンも同様の発想を採用している。
現在プロジェクト「O」として知られている最初のモデルに続き、2022年にハードコアパフォーマンスバージョンが投入される予定となっている。
オートフォーキャスト・ソリューションズのサム・フィオラニ副社長は、モデルSでライバルのBMWとメルセデス・ベンツと直接対峙する前に、少量のロードスターを発売することが有利であることが、テスラの例で証明されているとし、より手頃な価格のモデルよりも先に、プレミアムEVを開発するというGMの選択に肯定的な考えを示している。
GMの破産発表後、ハマーのアイコンであったH2および小型H3は、2009年に生産を終了している。
新しいハマー電動ピックアップは、発売間近のリビアンR1Sと競合する価格となることが予想され、テスラの待望のサイバートラックに対抗するモデルとなる。