【バイエルンの誇り】BMW Mとアルピナ 似て非なる存在 栄光の名車10選
公開 : 2020.08.17 11:20
アルピナはBMW公認のチューナーですが、1つの独立したメーカーであり、両社はパートナーであると同時にライバルでもあります。60年の長きにわたり、BMWとアルピナが生み出した名車の数々をご紹介しましょう。
もくじ
ーよき友人であり、よきライバル
ーBMW M1
ーBMW M5(E39)
ーアルピナB8 4.6
ーアルピナB7ターボ
ーBMW M3(E46)
ーBMW M5(E28)
ーBMW M2コンペティション
ーアルピナB5ビターボ
ーアルピナB6 3.5S
ーアルピナB3 GT3
よき友人であり、よきライバル
例えば、M5とB5、どちらを選ぶかは好みがはっきりと分かれるところだろう。見た目は似ていても、性格が全く異なるモデルだからだ。
2社の密接な関係性は、一言で言い表すのが難しい。
1960年代後半、アルピナの創始者であるブルクハルト・ボーフェンジーペンはBMWに対し、ツーリングカーレースで勝つためにはBMW 3.0 CSの軽量モデルが必要だと売り込んだ。
この交渉が成功していなければ、今では伝説となった3.0 CSLがレースで活躍することはなかったかもしれない。
そして、3.0 CSLのホモロゲーションモデル「バットモービル」の存在がなければ、BMW M部門は存在しなかったかもしれない。
少なくとも、今日のような状況にはなっていないだろう。
ボーフェンジーペンが新型BMW 1500用にウェーバーのツインキャブレターを開発してから60年、アルピナは、よき友人でありライバルでもあるBMWと手を取り合って仕事を続けている。
この関係は自動車業界ではユニークなものだ。
アルピナのエンジニアは、一般の人々より何年も早くBMWの次期モデルを知ることができ、同社のテスト施設を使用することもできる。
両社のバックカタログには、輝かしいモデルがぎっしりと詰まっている。ここではその中から、最高の10台を紹介しよう。
BMW M1
価格:1978年=2万5000ポンド 現在=52万ポンド(7100万円)
多くの人は、BMW Mがいつスーパーカーを作るのかと疑問に思っている。
しかし、M1の存在を忘れてはいけない。
当初の計画では、ランボルギーニが400台のホモロゲーション・モデルを製造し、BMWがポルシェ935をサーキットで追い回す予定だった。
どちらも実際には実現しなかったが、最終的に製作されたM1は、1979年と1980年にF1のサポートとして開催されたプロカーシリーズのスターとしてよく知られている。
ジウジアーロがデザインしたグラスファイバー製のボディに、280psの3.5L 直列6気筒をミドシップしたM1は、現代の基準でもそのルックス、歴史、ドライバビリティーから傑作とみなされ、珍重されている。
BMW M5(E39)
価格:2000年=5万1900ポンド 現在=1万7000ポンド(234万円)
これは外せないモデルだ。
E39はM5シリーズのスイート・スポットとみなされており、BMW Mの本質を最もよく捉えているため、これまでに製造された中で最高のMマシンと考えてもいいかもしれない。
このM5の405ps 4.9L V8エンジンとルックスは見出しを賑わせてきたが、20年経った今でも驚かされるのはパッケージの完成度の高さだ。
E39の乗り味は素晴らしく、そのセンセーショナルなハンドリングバランスを最大限に引き出すためのボディコントロールも備えている。至福のモデルだ。