【大手メーカーは不利?】コロナ後は新興企業とEVにチャンス 経営者が語る

公開 : 2020.08.14 11:37

大手メーカーからノウハウが流出

会議では、パンデミックに関連した操業停止に対処するにあたり、大手自動車メーカーよりも新興企業の方がはるかに優れているという議論も展開された。

ルグーブルは、伝統的な自動車メーカーは「何十億ドルものコストをかけて償却しなければならない工場に苦労している」と述べた。

ルーシッド・モータースのピーター・ローリンソンCEO兼CTO
ルーシッド・モータースのピーター・ローリンソンCEO兼CTO    ルーシッド・モータース

「利益率が非常に低い業界で生産が停止したり、減速したりすると、すぐに困難な状況に陥る可能性があります」

アライバルのローリンソンも同意見だが、内燃機関を提供してきた実績を持つメーカーにとっては、より広範な問題が発生すると予測している。

彼は次のように述べている。

「自動車業界の多くが直面している最大の課題は、バッテリー・エレクトリックを急速に採用する意思がないことです」

「世の中がどれだけ大きく揺れ動いているかを日々実感している大手メーカーの中には、数年後に大きな困難に陥るところも出てくるでしょう」

ローリンソンは、今では世界で最も価値のある自動車会社となったテスラは、その「技術力」で評価されていると語った。

「テスラは技術面では業界をリードしており、そのギャップは拡大しています」

彼によると、伝統的な自動車メーカーが将来的に損をするかもしれない原因はもう1つあるという。

それは、ヨーロッパの有名な幹部の多くが大規模な会社からより小さく、より機敏な新興企業に移っていくという「頭脳流出」である。

ローリンソンは言う。

「こうした大企業は100年前から存在しているため、ノウハウを蓄積していると言われています。しかし、新しい会社でも古い会社でも、ノウハウは雇用している従業員の能力に依存します」

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