【ジムニーの穴を埋められるか】新型スズキ・イグニス英国導入 12Vマイルドハイブリッド
公開 : 2020.08.25 11:20
スズキは英国で販売するイグニスに一部改良を施した2020年モデルを発表しました。マイルド・ハイブリッド・パワートレインを強化。英国で終売するジムニーに代わり力を入れています。
英国仕様がアップデート
スズキの風変わりなコンパクトカー「イグニス」が改良を受け、デザインの微調整とともにマイルドハイブリッドシステムが強化された。
英国での販売価格は1万3999ポンド(193万円)からとなっている。
英国仕様では3つのグレードが用意されている。
エントリーグレードのSZ3は、エアコンやBluetooth接続機能、LEDヘッドライトなどを標準装備している。
中間グレードのSZ-Tは、リアビューカメラ、個別調整可能なリアシート、16インチのアルミホイールなどが追加される。価格は1万5499ポンド(214万円)。
最上位のSZ5ではキーレスエントリー、電動リアウィンドウのほか、車線逸脱警告など安全機能も備わって1万6499ポンド(227万円)からとなっている。
2016年にイギリス発売されたイグニスは、箱型のシルエットとワイドなホイールアーチを持つコンパクトカー(英国ではシティカーに分類)だ。
ライバルはフィアット500だが、SUVスタイルのイグニスはジムニーと肩を並べている。
フロントグリルのデザインが変更されたことで、より力強い印象が増している。
ジムニーの代わりに注力?
パワートレインの注目点は、1.2L 4気筒デュアルジェットエンジンに強化したマイルド・ハイブリッドとCVTを組み合わせたこと。
ハイブリッドシステムのバッテリー蓄電容量は3Ahから10Ahに増大され、燃費効率がさらに向上。ISGユニットは3ps/5kg-mを発揮するが、システム全体で6.2kgの重量増を伴うのみだ。
また、インジェクション・システムの改良や、ピストン冷却ジェット、可変容量オイルポンプを採用することで、加速性と効率性を向上させている。
この新しいパワートレインは、最高出力83ps、最大トルク10.9kg-mを発揮し、0-100km/h加速は12.7秒、最高速度は165km/hに達する。
欧州WLTPサイクルで23.6km/L、MT車のCO2排出量は114g/kmと評価されている。
また、SZ5グレードのMT装着車には、四輪駆動がオプションで設定されている。
これはスイフトと同様に、必要に応じてリアアクスルにトルクを配分することができる。ヒルディセントコントロールやグリップコントロールなど、新機能も追加される。
インテリアに大きな変更点はないが、インストルメントパネルのデザインを一新し、カラーオプションを新たに設定したことで、現行モデルとの差別化を図っている。
スズキは、環境規制への対応の一環でジムニーの英国販売を終売し、イグニスに力を入れるようだ。イギリスでの発売初年度に6000台の販売を計画している。