ロータス・エキシージS
公開 : 2012.04.26 18:39 更新 : 2017.05.29 19:25
■どんなクルマ?
以前のモデルよりも大きく重たくなったシリーズ3のロータス・エキシージSだ。その原因は、シートの後ろに搭載されるエンジンが4気筒ではなくトヨタ製のスーパーチャージャー付きV6に変更されたことによる。
ロータスのエンジニアリングのボスであるマット・ベーカーによれば、サーキットをポルシェ911GT3で走るのが好きな人に、それよりも安いコストで楽しめるクルマとしてエキシージはあるという。
ステアリングのギア・レシオは、70mm増大したホイールベースを補うために18:1から17:1にされ、最大ステアリング角は32度から35度へと増やされた。また、増加した重さに直接影響を受けるステアリングの重さを調節するために、フロント・サスペンション・ジオメトリーも見直されている。
パッセンジャー・タブの後ろには、エヴォラSと同じエンジンが搭載されることとなったが、そのエンジン・マウントはより硬いものが使われている。とはいうものの、サブ・フレーム自体の構造はエヴォラに非常によく似ている。
■どんな感じ?
ヘイゼル周辺の道では、ロータス・エクシージSは、平衡が保たれおりコントロールしやすい。そして、何よりもとても速い。0-100km/hは4.0秒、そして0−160km/hは8.5秒というタイムであり、そしてフラットアウトにすれば274km/hの最高速度を叩き出す。
6速トランスミッションは最高とまではいかないが、過去のモデルよりも遥かに改良されており、コントロールの重さも抜群だ。また、ブレーキは若干オーバーサーヴォ気味ではあるが、これも改善された点だ。
スロットル・レスポンスは恐ろしいほどよく、40.8kg-mのピークトルクを発揮する4500rpmまでは(実際にはそれよりやや低いぐらいか)十分なトルクを感じることができる。また、ブレーキのストッピング・パワーも大変素晴らしい。
低速でもステアリングの重さは許容出来る範囲だ。もし、これよりも少しでも重くなればパワー・ステアリングが必要だが、その出来栄えが非常に良いので、あえてそれを望むことはしない。不当なキックバックもなく、素晴らしく路面のフィーリングを伝えてくれる。
そのレスポンスと正確さはライバルを決して寄せ付けない、まさに宝石のようなクルマだ。
■「買い」か?
エキシージSは確実にロータスの中でベストなクルマだ。サーキット専用車としても早くて愉しいクルマで、価格はライバルの2/3である。現在発売されているオールラウンドなロード&サーキット・カーといっても過言ではないだろう。
(マット・プライア)
ロータス・エキシージS
価格 | 52,900ポンド(695万円) |
最高速度 | 273km/h |
0-100km/h加速 | 4.0秒 |
燃費 | 9.9km/l |
Co2排出量 | 236g/km |
乾燥重量 | 1176kg |
エンジン | V型6気筒スーパーチャージャー2456cc |
最高出力 | 345bhp/7000rpm |
最大トルク | 40.8kg-m/4500rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |