【マツダCX-3やCX-5ではなく】CX-30を選ぶワケ 新作MX-30も気になる マツダ技術者と過ごした時間で感じたこととは?

公開 : 2020.08.25 16:20  更新 : 2020.08.25 21:28

マツダのSUVは、一見「食い合っている」ように見えますが、それぞれに個性があります。今回はCX-30に焦点を合わせて、奈良井宿を訪れたあと、、松本民芸家具を覗きました。そこで意外なマツダとの共通点を見つけました。

カニバってない? 迷うマツダSUV選び

text:Kenji Momota(桃田健史)
photo:Sho Tamura(田村 翔)

初めて買うマツダ車として、「CX-30」にしようか、それとも「CX-5」かで迷う。

根っからのマツダファンとして、CX-5や「CX-3」からの乗り換えでCX-30に迷う。

マツダ自身が「SUV群」と呼ぶほど、いまのマツダはSUVやクロスオーバーモデルが充実している。
マツダ自身が「SUV群」と呼ぶほど、いまのマツダはSUVやクロスオーバーモデルが充実している。    田村 翔

さらには、新導入予定の「MX-30」でハイブリッドやEVをトライしてみようかと迷う。

マツダ自身が「SUV群」と呼ぶほど、いまのマツダはSUVやクロスオーバーモデルが充実している。だから、いろいろ迷う。

販売台数を見てみると、2020年1〜6月期では、CX-30が1万5937台で、CX-5の1万2655台を凌ぐ。

数字だけで見ると、2モデルはカニバリ(食い合い)しているのではないかと思うが……。

「ユーザーの生活スタイルによって、しっかり棲み分けられている」(マツダ関係者)という。

さらに、「例えば販売店にCX-5を見に来られて、商談の中でCX-30購入へとユーザーの最終判断が変ったり。その逆もある」ともいう。

CX-3については、今年4月導入の1.5L車が好調で、販売の8割を占める。価格も200万円を切ることから、CX-5、CX-30とのカニバリはない。

こうしたマツダSUV群という販売戦略を進めることができる背景には、第6世代マツダ商品群という括りがある。

刷新された、魂動デザイン/スカイアクティブエンジン/生産現場でのモノづくり革新という三本柱が基盤となって生み出す、マツダとしてクラフトマンシップ。

作り手の思いが、ユーザーの心を動かすのだ。

横浜発 マツダを感じる旅にでてみた

作り手の思いが、ユーザーの心を動かす。そんな思いを抱きながら、CX-30と一緒に旅に出た。

基点は横浜。

マツダCX-30と松本城。
マツダCX-30と松本城。    田村 翔

といっても、赤レンガ倉庫や港の見える丘公園ではなく、JR新子安駅近くの工業地帯の一角にあるマツダR&Dセンター横浜だ。

屋外でのデザイン評価をする、コードヤードにズラリと10台のCX-30が並んだ。その奥手に、CX-5の流れを汲むCX8がいたが、車両の大きさはもとより、CX-30とのデザインエッセンスが大きく違う。

CX-30は、CX-3の流れを汲むクロスオーバーであり、CX-5やCX-8はSUVであることを、改めて実感した。

ボディ寸法で見ると、CX-30は、全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mm、ホイールベースが2655mm。

マツダ関係者は「CX-30は日本市場にベストマッチのサイズ感」と、CX-5以上にグローバル市場と日本市場との需要のバランスを考慮した点を強調した。

朝7時に出発し、いったん都心に入ってから進路を西にとった。目指すは、長野県の奈良井宿(ならいじゅく)。往路の試乗車は、20S Lパッケージの4WDである。

走りながら、これまで様々なシーンを共にしてきたCX-5との差を改めて感じた。

視点の高さはもちろんだが、シートポジション、インテリアの雰囲気など、明らかに違う。

それでもなお、共通点があるように感じる。マツダの車内空間が醸し出す世界観だ。

だが、それが実際どういうものなのか、言葉に出すことができない。

ところが……。

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