【ランボルギーニ、何が変わった?】ウルス通算1万台突破 女性オーナーも増加中 変わるユーザー/販売店
公開 : 2020.08.26 07:20 更新 : 2021.10.11 13:50
それは本当にスーパーSUVなのか?
現代の自動車は骨格やエンジンをはじめとする様々なコンポーネンツが共用化されており、ウルスも例外ではない。
よく知られているように、ウルスが採用するMLB EVOと呼ばれるプラットフォームはフォルクスワーゲン・グループ内のブランドで共用されている。ポルシェ・カイエンやベントレー・ベンテイガ、アウディQ7といったモデルはウルスの兄弟車なのである。
そんな出自を考えると、ウルスは本当にランボルギーニとして成立しているのだろうかという疑問が湧いても不思議ではない。
だが心配は無用だ。これまで街中、サーキット、箱根、ロングドライブと4回ほどドライブした経験から言えば、ウルスは他に似ないスーパーな1台になっている。
プラットフォームやエアサス、そしてV8ターボ・エンジンのベースは他と共用だ。
しかし鋭くエッジが立ったスタイリングはランボルギーニそのものだし、インテリアは外観以上に現代ランボの色が濃い。スポーティな前後シートも攻撃的なインパネも、SUVとしては完全にやり過ぎなくらいに思える。だからこそスーパーSUVなのである。
ウルスの走りを支配しているのは650psというSUV界でベントレーとトップを争ってきた最高出力である。
車重は2.3トンと軽くないが、その重さをパワーで捻りつぶす。
ランボルギーニは颯爽と走る駿馬ではなく、体当たりしてくる雄牛。そんなブランドの性格を、ウルスは再確認させてくれるのである。
2021年モデルは、ADASも強化へ
非日常のスーパーカーに対し、“日常のクルマ”というと少し緊張感がなく聞こえるかもしれないが、実際は逆だ。
スーパーカーは、スペックやスタイルさえ成立していれば、クオリティや快適性、ドライバビリティ等々、全ての問題は不問に処すことができた。
しかし日常のクルマとなれば、例えば定期点検でも迅速な対応が必要になってくる。このためランボルギーニの正規ディーラーは西は福岡から、最も新しい仙台まで9つの拠点が用意されているのである。
またサービスファクトリーに関しても、床面積の拡大やリフトの数を増やすなど、ウルスの日本導入をきっかけとした新たな態勢作りが隅々まで行き届いている。
ウルスに関する最新のニュースと言えば、2トーンのボディが新鮮なデザイン・オプション「パール・カプセル」である。
ウルスにはカラーリングをはじめとする様々なカスタマイズプランが用意されている。だがチェントロースティーレ(デザイン部門)がプロデュースしたパール・カプセルは、ウルスからさらなる魅力を引き出すことに成功している。
またパール・カプセルのオプションとともに、MY2021のウルスは先進運転支援システム(ADAS)もアップグレードが施されるという。
普段使いできるランボルギーニというだけでなく、現代車が備える基本性能もひと通り網羅していなければ、スーパーSUVを名乗れないのである。