アルファ・ロメオ・ジュリエッタ 2.0 JTDm スポルティーバ
公開 : 2013.10.29 21:00 更新 : 2017.05.29 18:25
■どんなクルマ?
2014年モデルとなったアルファ・ロメオ・ジュリエッタは、エクステリア面での変更は非常に少ない。新しいフロント・グリルとヘッドランプが若干変更された程度であり、典型的なフェイスリフトと言えるだろう。
それよりも注目されるのは、新しいJTDmターボ・ディーゼル・エンジン搭載のモデルが追加されたことだろう。148bhpを発揮するコモンレール・ティーゼルは、燃料効率を最大限に生かすために1ストロークあたり8つのインジェクターによる噴射を持つ。これはエンジン音を静かにすると共に、NOxを減らす効果もあるという。
他の変更では、Uコネクトと呼ばれるインフォーテーメント・システムの追加だ。これは、スマートフォンやMP3デバイスとブルートゥースを通じて接続するもので、スマートフォンの音楽を聞くこともできるというもの。また、英国ではDABラジオもスポルティーバ・トリムでは標準となる。
■どんな感じ?
この新しいエンジンは非常に滑らかで、3000rpmぐらいまでは非常に静かでもある。ただし、それ以上の回転数になると若干カタカタというディーゼル・サウンドを発する。フレキシビリティに富み、クルマ自体もクイックなフィーリングだ。また、ダイナミック・モードを選択すれば、トルクは通常の32.6kg-mから38.7kg-mにブーストアップされる仕組みを持つ。フォルクスワーゲンのTDIエンジンと同じ程度のトルクが得られるわけだ。
その他、マイナーな変化も受けているが、2014年モデルのジュリエッタは非常にビジネスライクに扱い易いクルマということができよう。つまり、それは、フォード・フォーカスやフォルクスワーゲン・ゴルフに匹敵するクオリティが確保されているということである。確かに、まだ刺々しい部分もあるが、それはアルファ・ロメオのDNAによるものかもしれない。
インテリアも魅力的なデザインだ。しかし、無数の異なるプラスティックが使われたクオリティはライバルに較べるとそのタッチにおいては劣るかもしれない。また、新しいシート・デザインは、強度的に不足しているのではと思わせた。リア・シートのスペースもクラス・リーダーと比べると若干不足しているようだ。
■「買い」か?
ゴルフやフォーカスよりもジュリエッタを選ぶかどうかは、あなたが何の変哲もない優等生を選ぶのかどうかということだ。確かにジュリエッタはゴルフやフォーカスに比べれば優等生というわけにはいかない。また、より安全な掛けをするのであれば、2014年モデルのアルファ・ロメオ・ジュリエッタは心を動かすことはないだろう。しかし、新しいJTDmだけは、注目に値するに充分なモデルではある。
(スチュアート・ミルン)
アルファ・ロメオ・ジュリエッタ 2.0 JTDm スポルティーバ
価格 | £25,000(392万円) |
最高速度 | 209km/h |
0-100km/h加速 | 8.8秒 |
燃費 | 23.7km/ℓ |
CO2排出量 | 110g/km |
乾燥重量 | 1320kg |
エンジン | 直列4気筒1956ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 148bhp/3750rpm |
最大トルク | 38.7kg-m/1750rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |