【テストドライバーと一般道を走る】磨かれるジャガーFタイプとFペイス 後編
公開 : 2020.09.06 11:50
チャレンジングな道が感覚を研ぎ澄ませる
目的地は、13kmほど先のフェスティニオグ山。道幅は狭く、カーブが続く。見通しは良く、対向車はほとんどない。
晴れた日には、30kmほど先の海が見える。ランチタイムになった。太陽は頭上にあるが、眩しすぎない。
クルマを運転するという基本的な喜び。正確な操縦性。チャレンジングな道が、ドライバーの感覚を研ぎ澄ませる。きっとAUTOCARの読者なら、理解できるだろう。
サンドイッチをつまむために、クルマを停めた。
もしジャガーのテストドライバーなら、ここまでにクルマを何度か乗り換えているはず。評価しているプロトタイプの印象を話し合い、沢山のメモを取っている。
いつもなら、帰路の行程でもクロスは評価を続ける。長時間運転した時のシートの快適性や、ロードノイズなどが生む疲労の蓄積など。
クルマの強みや弱みなど、チームのメンバーとともに、熟成した評価をまとめていく。ゲイドンに戻る頃には、ヘッドライトの機能も確かめられる。
でも筆者は、ジャガーのテストドライバーではない。ゆったりランチも食べられる。
筆者が思う、ここから先の理想的なルートは、ゲイドンではなく西海岸を目指す方向。ポルスマドグの街が良い。今晩泊まれるB&Bが見つかるなら。
翌朝、早起きをして、フェスティニオグ山に戻る。昨日の多くのドライビング体験を思い浮かべながら、清々しくゲイドンへ戻るのが良い。