【公式スケッチ】新型EV、フォルクスワーゲンID.4 航続距離500km超えか 9月、欧州発表へ
公開 : 2020.09.03 12:25 更新 : 2021.02.02 18:48
独VWが、ID.4の新しい公式スケッチを公開。エアロダイナミクスの最適化により、航続距離500kmを実現するそうです。後輪駆動モデルで、204psを発揮するフル電動SUVになると期待されています。
100%電気自動車 ID.4
フォルクスワーゲンは、今月発表が予定されている電動クロスオーバー「ID.4」の新たな公式スケッチを公表した。
最近ドイツのツヴィッカウ工場で生産を開始した100%電気自動車のコンパクトSUVは、ハッチバックの「ID.3」に続きMEB電動プラットフォームを採用する2番目のEVとなる。
ID.4のデザインは、ID.3をベースとしており、VWグループのデザインチーフであるクラウス・ジシオラは「クリーンで流麗でパワフルな」モデルになると語る。
滑らかな表面と、スッキリとしたエッジは「風によって形作られているかのように」見えるデザインを心がけたとのこと。
その言葉通りに、この新しいフル電動SUVは、航続距離を延ばすため、エアロダイナミクスを重点的に開発した。
リア・セクションは流れるようなスタイリングに加え、「大幅に引き込まれた」デザインに。
また、大型のルーフスポイラーを備え、リア・ライトは、車体後方の気流がきれいに分離されるように設計されている。
その結果、空気抵抗を示す効力係数は0.28を達成する。
計画通り生産開始
全世界で販売される見込みのID.4は、ドイツ、米国、中国の工場で生産予定となっており、その第1台目が、ツヴィッカウ工場で先日ラインオフした。
新型コロナウイルス感染症による混乱にもかかわらず、この新しいSUVの生産は、計画通りに開始されている。
同社のeモビリティ部門の取締役であるトーマス・ウルブリッチは「ここ数か月の大きな社会的課題を考えると、ID.4シリーズの生産を開始できたことは大きな成果です」と語る。
ツヴィッカウ工場は以前、パサートの製造拠点だったが、VWは12億ユーロ(1500億円)を投入し、約30万台分のMEBプラットフォーム生産ラインに対応できるよう改築を行った。
中国にあるVWの工場では、試作の生産が始まっており、2022年にはテネシー州チャタヌーガでの製造も開始される予定となっている。
電動SUV ボディサイズとデザイン
ID.4は、今年のニューヨーク・ショーで公開される予定だったが、パンデミックのためショーが延期され、ID.4の発表自体も延期されている。
しかし、型式承認を得るために、同社が中国の行政機関へ提出した書類と画像によって、一足先にそのデザインが明らかにされている。
この文書では、全長4592mm、全幅1852mm、高さ1629mm、ホイールベースが2765mmになると記載されており、中国仕様の出力が204psとなることも明らかにされている。
VWブランドのボスであるラルフ・ブランドシュテッターによると、ID.4はまず、1基の電気モーターによる後輪駆動で販売され、より強力なツインモーターの四輪駆動バージョンが12か月以内に追加される予定となっている。
ID.Crozzのコンセプトと同様に、後輪駆動モデルは、リアマウントされた電気モーターから、最大204ps/31.7kg-mを提供することが期待される。
四輪駆動モデルでは、102ps/14.2kg-mを発揮するフロントマウントのモーターが追加され、システム統合で306ps/45.9kg-mを発揮するようだ。