レンジローバー・スポーツSDV8オートバイオグラフィー・ダイナミック
公開 : 2013.11.06 19:00 更新 : 2017.05.29 19:20
■どんなクルマ?
ランドローバーの過去2年の快進撃は、衰える兆候をまったくもって見せない。そんな中、今年最も注目されるラグジュアリーなSUVの1台として登場したのが、このレンジローバー・スポーツSDV8だ。
事実、このレンジローバー・スポーツSDV8オートバイオグラフィーは、クラスをリードし、非常に良いクルマに仕上がっていると言える。
■どんな感じ?
新しいL494型レンジローバー・スポーツの2014年モデルがリリースされたが、2、3のオプションが加わっただけで基本的にはエクステリア、インテリア共に変化はない。但し、来年初めにデリバリーが予定されている335bhpのパワーを持ち169g/kmのCO2排出量を誇るハイブリッドが注文できるようになったことだ。もちろん、従来通りの334bhpのSDV8ディーゼルもオーダー可能だ。面白いことに、この2つのモデルは同じ£81,550(1,290万円)という価格が付けられている。
SDV8のエンジンは4.4ℓのツインターボ・ディーゼルV8で、そのパワーはBMW X5 M50dやポルシェ・カイエンSディーゼルよりも少ないが、それでも0-100km/h加速7.0秒と11.5km/ℓの燃費を持つ。
その優れたハンドリングはスポーツ・サルーンのようだが、事実SUVではある。ロールはX5やカイエンよりも大きいが、自然なローフであり、ドライビングは非常にイージーだ。
より自然で、コミュニケーティブで、素晴らしいハンドリングを持ち、よりスウィートで信頼性の高いモデルだ。とは言え、活発であるが、それほど目立って速いわけではない。71.3kg-mというトルクではあるが、スーパーチャーチャー付きのガソリン・エンジンには程遠いパフォーマンスではある。
しかし2.5トン級のボディにも関わらず追い越し加速は強力で、非常に洗練されたフィーリングだ。但し、BMWの3ターボの6気筒に比べると、低回転域でのフレキシビリティさは劣るようだ。
■「買い」か?
もちろん買いだ。BMW X5 M50dやポルシェ・カイエンSディーゼルに対して、パフォーマンス面では劣るかもしれないが、その贅沢なキャビンや、柔軟なハンドリングは明らかに上だ。
ランドローバーがこのスポーツで示したのは、ビッグ・サイズの4×4モデルを、より小さなモデルのような感覚でマネジメントできるということだ。そういった意味では、快適で筋の通ったドライビングがうまくコントロールされているモデルであるということができよう。
(マット・ソーンダース)
レンジローバー・スポーツSDV8オートバイオグラフィー・ダイナミック
価格 | £81,550(1,290万円) |
最高速度 | 225km/h |
0-100km/h加速 | 6.9秒 |
燃費 | 11.5km/ℓ |
CO2排出量 | 229g/km |
乾燥重量 | 2398kg |
エンジン | V型8気筒4367ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 334bhp/3500rpm |
最大トルク | 71.3kg-m/2000rpm |
ギアボックス | 8速オートマティック |