【弱点はサビとオーバーヒート】ランドローバー・ディスカバリー2 英国版中古車ガイド
公開 : 2020.09.18 10:20 更新 : 2021.07.12 18:45
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
T5dディーゼルエンジンの場合、滑らかに回転することと、オーバーヒートの過去がないかを確認する。シリンダーヘッドの不具合は、致命的な故障といえる。
V8ガソリンの場合、ヘッドガスケットやシリンダーライナーの不具合でオーバーヒートする場合がある。こちらも、修理費用は安くは済まない。
インジェクターの状態を確認し、ディップスティックからガソリンの匂いがしないか、確かめる。
電気系統
ABSやトラクションコントロールなどの警告灯が、エンジン始動後に消えることを確かめる。消えない場合、SLABSユニットの不具合の可能性がある。
不具合をごまかすため、警告灯の配線が切られていることも。始動時に一度点灯することも大切だ。
ブレーキとサスペンション
スチール製のブレーキパイプに、サビがないか確認する。
セルフレベライザーも、付いている場合は動作を確かめたい。フロントはコイルスプリングで、リアがエアサスペンションとなっている。
速度を上げた時に足回りから唸り音がする場合、フロントのホイールベアリングが劣化している証拠。
シャシーとボディ
スチール製のシャシーは錆びる。特にリア周り。シャシーレッグのサビがひどい場合、切断して新しいシャシーを溶接しなければならないことも。
ボデイは、リア周りや下側で、衝撃を受けた跡がないか観察する。
知っておくべきこと
英国には、ディスカバリー2の面倒を見てくれる専門店が沢山ある。シャシーを亜鉛メッキしてくれる業者も、セルフレベライザーのエアサスペンションを、コイルスプリングに置き換えてくれる業者も見つかる。
ネットには、ダイアグノーシスで診断できるSLABSユニットの情報も載っている。
専門家の意見を聞いてみる
ピーター・グリーン ディンダー・クロス・ガレージ代表
「1983年から、ランドローバーのメンテナンスをしています。状態の良いディスカバリー2を見つけたら、前向きに検討してもらいたいです。ボディは初代のように錆びず、電気系統の問題は3代目より少ない傾向があります」
「わたしも、息子も、職場の技術者も所有しています。信頼性は悪くありませんが、シャシーは錆びます。亜鉛メッキ加工されたシャシーを入手することも可能です」
「ディスカバリー2で良い状態のものなら、値段に見合う価値はあるはずです。整備は1年毎か、1万9000km毎が指定され、維持費もあまりかからないと思いますよ」