【プレミアム感をプラス】マツダMX-5(ロードスター) 1.5 R-スポーツへ試乗
公開 : 2020.09.23 10:20
数秒で開閉できるソフトトップ
速度域を上げていくほど、ドライバーの自信も高まっていく。英国郊外のチャレンジングな道でも、無駄のない身のこなしで、スピードを保って運転できる。
今回の試乗で得られた燃費は、15.6km/L。ソフトトップを閉じて、積極的に走らせたのにも関わらず、燃費の落ちは限定的だった。
ソフトトップを開く作業は、1か所のキャッチャーを手で外すだけ。数秒でたためる。閉めるのも簡単だから、突然のにわか雨に慌てる必要はない。
インテリアが深い赤色なこと以外、 1.5 R-スポーツの車内で感じられる印象は今までどおり。7.0インチのタッチモニターによるインフォテインメント・システムが備わり、現代的な雰囲気はしっかりある。
システムは、アンドロイドとアップルのスマートフォンに連携できる。クルーズコントロールも標準装備。車線維持支援システムや衝突回避ブレーキなど、運転支援システムも付いている。
ロードスターの抱える小さな課題も、そのまま。荷室容量は小さく、2人分の週末旅行の荷物を積むのは少々難しい。高速道路では、ソフトトップを閉じていても、大きな風切り音が車内に響いてしまう。
どちらもクルマを購入する際には、考慮したいポイントではある。かといって、ロードスターの優れたドライビング体験を霞ませるものではない。
一般道の爽快さで右に出るものはいない
ホットハッチに迫る動的性能が与えられた2.0Lエンジン版とは異なり、1.5Lエンジン版は現実的な環境で、最大限にポテンシャルを引き出せる。それでいて、心から楽しいと感じられる充分なスピードも得られる。
エンジンを問わず、マツダ・ロードスターはこの価格帯でベストといえるハンドリングを備えている。サーキットで0.1秒を削るより、オープンで郊外の道を爽快に走りたいのなら、右に出るモデルはないといえるだろう。
マツダ・ロードスターの素晴らしいレシピを乱さず、プレミアム感をプラスした1.5 R-スポーツ。手に入れられるドライバーは150名の限定だが、ぜひ選択肢に加えたいモデルだといえる。
マツダMX-5(ロードスター) 1.5 R-スポーツ(英国仕様)のスペック
価格:−
全長:3915mm
全幅:1735mm
全高:1230mm
最高速度:204km/h
0-100km/h加速:8.3秒
燃費:15.9km/L
CO2排出量:142g/km
乾燥重量:1106kg
パワートレイン:直列4気筒1496cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:131ps/7000rpm
最大トルク:15.4kg-m/4500rpm
ギアボックス:6速マニュアル