【ダニー・バハール 次の一手は?】アレスS1プロジェクト 自然吸気V8 24台限定モデル
公開 : 2020.09.17 11:20
イタリアのモデナに拠点を置くアレスが、24台の限定モデル「S1プロジェクト」を公開。自然吸気V8を搭載するスーパーカーで、2021年に生産開始予定。限定車ながら、比較的手頃な価格設定になるといいます。
ミドエンジンの超限定モデル
イタリアのコーチビルダー、アレスは、2021年に超限定生産される新型の自然吸気スーパーカー「S1プロジェクト」を公開した。
S1プロジェクトは、英国のブレナム宮殿で開催されるイベント「サロン・プリヴェ」でフルサイズ・モデルが展示され、2021年に生産が開始される予定だ。わずか24台の限定生産となる。
このクルマは、「ハイパーカーのデザイン、スーパーカーの性能、スポーツカーの価格」というシンプルな思想で作られたという。価格の詳細は明らかにされていないが、通常の特注ハイパーカーよりも手頃な価格になる可能性を示唆している。
ボディは、「最大のダウンフォースと最小の空力抵抗」を得るために、数値流体力学(CFD)によって形作られ、カーボン製パネルを多用。ミドエンジンのエグゾーストは、ポルシェ918スパイダーと同様にエンジンフード上に配置されている。
S1は自然吸気V8エンジンを搭載。715psを発揮し、8800rpmのレッドラインまで回転することで、「深く満足感のあるソノラスな轟音」を奏でることができるという。
トランスミッションは8速のデュアルクラッチAT。専用のECUチューンと特注のエグゾーストシステムを備えている。
元ロータスCEOが率いるアレス
実際の走行テストはあまり行われていないようだが、アレスは計算上、0-100km/hのタイムを約2.7秒と「予想」している。車の重量については何も発表されていない。
しかし、ダブルウィッシュボーン・サスペンション、鍛造アルミ製アクスル、アダプティブ・ライド・コントロールを採用しており、「パワフルでありながらシンプルなドライブ」を実現していることはわかっている。
インテリアでは、手縫いのレザーとアルカンターラを使用したコンセプトライクなデザインに加え、ハイテクなUI(ユーザー・インターフェース)と助手席用のタッチスクリーンを確認できる。
以前は「アレス・デザイン」と呼ばれていたアレスは、ロータスを解雇された元CEO、ダニー・バハールが経営している。
彼はドバイを拠点とするビジネスパートナーのワリード・アル・ガファリとともにアレスを設立し、2018年にはイタリアのモデナに2万3000平方メートルのデザイン・エンジニアリング施設を建設した。