【互いに良く走るSUV】日産ジューク(5) フォード・プーマと比べてみる 長期テスト

公開 : 2020.10.04 18:50  更新 : 2021.07.12 18:57

日本でもヒットした初代日産ジュークですが、欧州では新しい2代目が登場しています。人気のコンパクト・クロスオーバー市場の中で、日産ジュークだけの個性とは何なのか、長期テストで確認していきます。

積算6839km インフォテイメント・システムの反応

text:Rachel Burgess(レイチェル・バージェス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
車内は先代よりずっと広くなった新しい日産ジュークだが、インフォテイメント・システム用のタッチモニターのできはイマイチ。

実際にモニターへ触れると、得られる反応は次のどれか。何も起きないか、操作した場所が強調表示されクリック音がするものの何も起きないか、ちゃんと動くか。残念ながら、何も起きないことの方が多い。

日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)
日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)

積算1万11km フォード・プーマとの比較

コンパクト・クロスオーバーという市場を開拓した、日産ジューク。しかし、今はライバルモデルで溢れている。

中でも、ニューカマーのフォード・プーマは、昨年のAUTOCARではゲームチェンジャーとして高い評価を得ている。詳細なテストドライブでの結果も良い。

日産ジュークとフォード・プーマ
日産ジュークとフォード・プーマ

直接比べてみることで、ジュークが客観的に見えるかもしれない。最近、フォード・プーマで長時間の試乗評価を行った英国編集部のスタッフ、ローレンス・アラン(LA)と筆者(RB)とで、意見を交わしてみた。

RB:初代の日産ジュークは個性的なスタイリングの際立つ存在でありつつ、販売も好調でした。新しいモデルでは、デザインは熟成されたと思っています。

コンパクト・クロスオーバーとしては珍しいですが、大径のホイールも、クルマの容姿を引き締めています。一方で、プーマのスタイリングは穏やかで、どちらかといえば万人受けするものですよね。

ボディとインテリアのデザイン比較

LA:個人的には、初代ジュークのデザインは好きではありませんでした。でも、新しいジュークは、先代を見事にアップデートさせたと思います。先代はモデル末期でさえ、高い人気を保っていましたから。

一方のプーマは、スタイリングの面白さや個性という点では控えめです。ですが、見る人で感じ方も色々。わたしはプーマの方が好きです。写真より、実物の方がカッコいい。

日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)
日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)

RB:インテリアはどうでしょう。新しいジュークは、先代よりずっと良くなりました。タッチモニターの反応が悪かったり、カタカタと振動音が出るなど、マイナス点もありますが。

プーマのインテリアはジュークよりスマートで、落ち着いた雰囲気があります。タッチモニターの操作性も良い。ですが、大きな差もないように思います。

LA:そうですね。ジュークのインテリアは大幅に良くなりました。先代は時代遅れになっていました。個人的にはジュークの車内は好きです。人間工学で、というより、個性的なデザインやアルカンターラなどの上質な素材の部分で。

フォード・プーマは、車内のレイアウトが整っていますし、インフォテイメント・システムのインターフェイスもイイ。しかし色調は暗く、陰気な感じがします。これは最近のフォードに共通する部分ですね。

RB:どちらのクルマも、リアシートが広いわけではないものの、大人2人が座れる空間はあります。しかしグラスエリアの位置が高く、少し閉所的に感じられることも事実です。特にジュークの方は。

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