【20psアップ】フェラーリ・ポルトフィーノM 4座オープンGTが改良新型に 8速DCT化
公開 : 2020.09.16 22:45 更新 : 2021.09.26 17:00
フェラーリが「ポルトフィーノM」を発表。+2 GTを名乗るクーペの改良型です。最高出力が20psアップされたことに加えて、デザイン・装備もアップデート。エンジン、内装、ADASなど変更点を紹介しましょう。
ポルトフィーノ マイナーチェンジで「M」に
伊フェラーリが、オープン・4シーター・クーペの「ポルトフィーノ」に、パワーアップなどの改良を加えた「ポルトフィーノM」を発表した。
改良型に伝統的に使用される「M」の記号を与えられた新モデルは、従来型に対して数多くの技術的なアップデートを受けている。
フェラーリとして初めてオンラインだけで公開される形となった「ポルトフィーノM」は、イタリア本土を襲ったパンデミックの混乱を経て送り出される最初の新型車でもある。
外観については、従来型のスタイリングを部分的にリデザイン。
変更点は、主にフロントフェイスに関するもので、新意匠のバンパーが与えられたことによって、「よりスポーティでアグレッシブな」顔つきとなった。
注目はパワートレインの改良だ。
改良新型ポルトフィーノ エンジン
ポルトフィーノMに搭載される3.9LのV8ツインターボは、最高出力を従来型の600psから620psにパワーアップしている。
またターボチャージャーには、タービンの回転速度を検知するスピードセンサーを追加。タービンの1分あたりの最高回転数を5000rpm増加させることに成功している。
これに加えてトランスミッションも変更。これまで7速デュアルクラッチだったものが、8速DCTへと多段化されることになった。
これによりクラッチ・モジュールを20%小型化しながら、トルクデリバリーを35%高めることができるという。
またドライブモードの「マネッティーノ」は、「ウェット」「コンフォート」「スポーツ」「レース」「ESCオフ」という5種類に拡大。
「レース」モードは、スライド時にブレーキをわずかに作動してコントロール性を高めるフェラーリ・ダイナミック・エンハンサーとともに制御され、走りのレベルを向上させるという。
また、厳しい排出基準を満たすために、ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)をエグゾースト・システムに採用。ヨーロッパの大気汚染基準(ユーロ6D)に適合するのも改良型のポイントだ。
改良新型ポルトフィーノ 内装/ADAS
インテリアについては、ベンチレーテッド&ヒーテッド・シートをオプションで設定。シートとバックレストに、3段階のベンチレーション機能、冬期に活躍するネックウォーマーも装備できるわけだ。
ネックウォーマーはヒーターのレベルを3段階から選択でき、車両のスピードや外気温などの状況に応じて、ヘッドレストからの温かい空気の流速をシステムが常に調節する。
また後席の乗員スペースが、パッドの密度を変え、シート背面の厚みをコンパクトにすることによって拡大された。
この他にも、「アダプティブ・クルーズ・コントロール」「予測緊急ブレーキシステム」「ブラインドスポット・モニタリング」「レーン・デパーチャー・ウォーニング」「自動ハイビーム」「トラフィックサイン・レコグニション」「サラウンドビュー・カメラ(3D表示)」「リア・クロス・トラフィック・アラート」などのADAS(先進運転支援機能)を充実させている。
ポルトフィーノMの価格は今後明らかにされる。