【歴史的勝利から25年】マクラーレン・セナGTR LM ル・マン優勝記念モデル
公開 : 2020.09.22 11:20
マクラーレンは1995年の歴史的なル・マン優勝を記念して、特別仕様車セナGTR LMを発表しました。5台のみの限定生産モデルで、正確に再現されたカラーリングとパフォーマンスの向上を特徴としています。
800時間かけてハンドペイント
マクラーレンのMSOオーダーメイド部門は、ル・マン24時間レースでの歴史的勝利から25周年を記念して、サーキット限定のハイパーカー「セナGTR」の特別仕様車5台を発表した。
1995年のサルト・サーキットで1位、2位、4位、5位、13位を獲得したF1 GTR LMにちなんで「セナGTR LM」と名付けられたこのマシンは、レースカーをモデルにしたレトロなカラーリングが特徴的だ。
マクラーレンによれば、ガルフ、ハロッズ、ACO(Automobile Club de l’Ouest)などのブランドから特別な許可を得て、オリジナルのF1に施されていたスポンサーシップ・ロゴを再現。1台1台のマシンをハンドペイントするのに少なくとも800時間を要したという。
ボディに貼られているのは、ルーフのスクルーテニアリングステッカーのみ。
車内のビルドプレートには、各マシンのシャシーナンバー、1995年のレース開催日、搭乗した3人のドライバーの名前と順位が刻印されている。
さらに、特別にデザインされたエキゾーストアウトレット、OZレーシングの5本スポークホイール、ゴールドのブレーキキャリパーとサスペンションウィッシュボーンなど、F1にインスパイアされたカスタムメイドのタッチが施されている。
インテリアでは、レーシング用ステアリングホイール、ゴールドのシフトパドルとコントロールボタン、レザーのドアストラップ、刺繍入りヘッドレストなどが採用されている。
カラーリングを忠実に再現
バルブスプリングリテーナーの軽量化、低回転域でのトルクを発揮するトルクカーブの見直し、8250rpmから9000rpmへのレブリミットアップ、825psから845psへの電子制御による出力向上など、サーキット専用モデルのセナGTRをベースにしたアップグレードが施されている。
ヤニック・ダルマス、関谷正徳、JJレートが駆るF1優勝を記念したセナGTR LM 825/1は、チャコールグレーのカラーリングに日本のスポンサーである上野クリニックの名前を冠している。
また、レースカーをイメージしたユニークなドライビングライトも装備している。
グリーンとイエローの印象的な仕上がりのセナGTR LMは、「ハロッズカー」と呼ばれる3位のF1に合わせてペイントされている。825/2のガルフ・カラーは、4位でゴールしたマシンを忠実に再現した。
また、5位と13位のマシンも、エルフとセザール・バルダッチーニがデザインしたそれぞれのカラーリングを再現している。
価格は未確認だが、標準的なセナGTRの110万ポンド(1億5000万円)よりもかなり高額になることが予想される。
購入者には特典として、2021年に開催される24時間レースの日に、自身のクルマでル・マン・サーキットを走行する機会が与えられる。