【モダン・ボルボの期待通り】ボルボV90 リチャージT6 AWDへ試乗 PHEV 前編
公開 : 2020.09.29 10:20 更新 : 2020.10.02 08:18
現代のボルボ製ワゴンに期待するとおり
筆者はこれまで、T8ツインエンジンと呼ばれるプラグイン・ハイブリッドのボルボを何台か運転してきた。V90のT6は、同じハイブリッドのT8より、多くの面で改善されているように感じる。
フラッグシップとして、T8以上に優れているわけではない。しかし、走行時の快適性や、車外からの隔離感という点では高い水準にある。加えてより静かに、経済的に走行できることは間違いないだろう。
T6が採用するエンジンは、以前のV90 T5が搭載していたものと同じ4気筒ターボで、最高出力は253ps。T8が搭載する、ターボとスーパーチャージャーで過給される2.0Lの4気筒とは異なる。
T6のエンジンはとても静かに滑らかに、始動と停止を繰り返す。高負荷時でも、V90の車内を静かなままに保ってくれる。
力強い電気モーターがリアタイヤを駆動し、5万ポンド(680万円)以上する価格に相応しい、力強さも味わわせてくれる。現代のボルボ製ステーションワゴンに期待するとおり。
ピュア・モードで走らせれは、満充電なら32kmから48kmほどの距離を電気の力で移動できる。距離は、運転スタイルや、その日の気温にも依存する。もしバッテリーが空になっても、14.2km/L程度の燃費は簡単に得られる。
この走行性能が、好感触で丸みを帯びた、大きなボルボ製エステートらしい性格を高めている。どんな利用シーンにも、自然に溶け込むことができると思う。
この続きは後編にて。