【モダン・ボルボの期待通り】ボルボV90 リチャージT6 AWDへ試乗 PHEV 後編
公開 : 2020.09.30 10:20 更新 : 2020.10.02 08:18
必要な時にベストな状態で応えてくれる
急ぎたい気分なら、シフトレバーをBをモードに入れて左右に倒せば、8速ATの段数が選べる。さらにパワー・モードを選ぶとステアリングの操舵感が増し、アダプティブ・ダンパーは流れの速い郊外の道でも、軽くないボディを見事に制御してくれる。
ボルボV90 リチャージT6は、必要な時に、ちゃんと応えてくれる仕上がりを得ている。常に、ベストといえる状態で。
欧州でもPHEVは増殖中。プレミアム・ブランドのミドルクラスでも、BMW 5シリーズにアウディA6、メルセデス・ベンツEクラスでPHEVが選べる。コスト意識の高いドライバー向けの、スコダ・スパーブ iVという選択肢もある。車内も広い。
しかし現状では、いずれも四輪駆動とステーションワゴンという組み合わせは選べない。日常的な利便性と、現実的な訴求力として、ボルボを優位にする理由の1つでもある。BMWからは、間もなく登場するかもしれないが。
ちなみに3年前に筆者が試乗したV90 D5の燃費は、14.2km/L程度だった。英国での価格は、4万5000ポンド(612万円)だった。
確かにボルボV90 リチャージT6の英国価格は、5万5305ポンド(752万円)からと、安くはない。だがT6なら、D5以上に快適で穏やかなドライビング体験を与えてくれる。価格は上乗せとなっても、正当化できる充分な内容だといえる。
ボルボV90 リチャージT6 AWD Rデザイン(英国仕様)のスペック
価格:5万5305ポンド(752万円)/試乗車 6万4530ポンド(877万円)
全長:4936mm
全幅:1879mm
全高:1475mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:5.9秒
燃費:37.0-47.6km/L
CO2排出量:47-61g/km
乾燥重量:2100kg
パワートレイン:直列4気筒1969ccターボチャージャー+AC同期電気モーター
使用燃料:ガソリン
バッテリー:11.6kWh
最高出力:339ps(システム総合)
最大トルク:−
ギアボックス:8速オートマティック