【意外と知られていないことも】新型フェアレディZプロトタイプ発表 歴代フェアレディZを振り返ってみた
公開 : 2020.09.25 05:50 更新 : 2021.10.13 12:20
フェアレディZの復活 ニスモ、関わる
2000年8月に生産を終了してから、しばらく日産のラインナップから姿を消していたフェアレディZ。
しかし、北米では99年の北米国際オートショーに「240Zコンセプト」が登場するなど、Z復活を求める声は続いていた(ちなみに240Zコンセプトは現地の日産デザインセンターが独自に制作したもの)。
そして2002年7月、およそ2年ぶりにフェアレディZが復活することになる。
5代目となるZ33型は、スカイラインなどとプラットフォームを共有することでスポーツカーとしてポテンシャルを落とすことなく低価格化を実現。
デビュー時の価格は最もベーシックな仕様で300万円に抑えられていた。
ボディも2by2やTバールーフは用意されなかったが、2003年にはオープンモデルの「ロードスター」が追加されている。
搭載されたエンジンは日産の名機との呼び声も高いVQ35DE型。過給機付きは設定されなかったものの、先代のターボモデルと同じく280psを実現していた。
そして馬力規制が撤廃された2005年には294psまで出力が向上。2007年にはエンジンがVQ35HR型となり313psを発生するまでに進化していった。
2007年1月には専用のエアロパーツなどをまとった「バージョン・ニスモ」が登場。さらに6月には「バージョン・ニスモ・タイプ380RS」がリリースされた。
これはレース参戦者向けに先行して販売されたホモロゲーションモデルのロードバージョン。車名の通り3.8Lに拡大されたVQ35HRエンジンを搭載し、最高出力は350psを発生するコンプリートカーであった。
長寿モデルとなった現行フェアレディZ
2002年に復活した5代目モデルは23万台を超えるヒット作となったが、2008年に登場した現行型は5代目モデルに近いディメンションを持ったモデルに仕上がっている。
今回もスカイライン(クーペ)とベースを同じくするシャシーとなっているが、多くの部分がフェアレディZ専用に再設計されている。
エンジンは引き続きVQ型を搭載するが、先代よりも排気量が拡大されたVQ37VHR型となり、基準車でも336psという十分なパワーを誇っている。
先代にも設定されていた「バージョン・ニスモ」も引き続き用意され、こちらは排気量はそのままに355psまでパワーアップが図られていた。
なお、バージョン・ニスモは2013年6月に「ニスモ」へ置き換えられ、他のニスモシリーズと共通のデザインを持つエアロパーツに変更されている。
マニュアルミッションは先代と同じく6速となるが、新たにシフトダウン時に自動で回転を合わせてくれる「シンクロレブコントロール」が備わった(オフもできる)。
また、ATに関しては先代の5速から一気に7速となり、MTモードの変速タイムラグは0.2秒以下という反応速度を誇っている。
先代に用意されていたロードスターは2009年10月に追加で設定されたが、日本国内では販売不振で2014年5月に販売を終了。およそ4年半で800台弱しか販売されなかった。
そして昨年にはフェアレディZ発売50周年を記念した「50thアニバーサリー」をリリース。新型が発表されるならここしかないと思われていたが、このときは特にアナウンスもなく、このままフェードアウトしていくのかと思っていた矢先、先日のプロトタイプの発表となったというワケである。