【実車で感じるGT-Rとの差】日産フェアレディZ新型 あくまでもスポーツカー 気になるのは「パワー感」
公開 : 2020.09.30 18:20
日産フェアレディZ新型。同じ日産のGT-Rとの根本的な違いを見つめます。また実写を見つめることで、ウエスト部分のキャラクターラインが細いことなどが影響して、画像では面の張りが伝わりにくいともいいます。
新型フェアレディZ 横浜で実車確認
2021年発売予定の新型「フェアレディZ」
「ほぼ量産型」と日産がいうフェアレディZプロトタイプが登場し、メディアやSNSでは様々な意見や感想が発信されている。
オンラインでの記者発表が行われたのが、2020年9月16日。
その後、筆者はフェアレディZプロトタイプの実車を見る機会がなかったため、9月末に横浜みなとみらいにある期間限定イベント施設「日産パビリオン」を訪れ、初めて実車を確認した。
日産パビリオンは10月23日まで開催しており、フェアレディZプロトタイプの展示は10月4日までだ。
日産パビリオン訪問の前、そこから徒歩3分ほどの距離にある日産本社ギャラリーに入った。
すると、ステージ上には日本では未発売のインフィニティ最新モデル「QX60モノグラフ」の姿。その斜め前には、2021年発売予定の新型EV「アリア」がある。
そして、総合受付窓口とテストライド(新車公道試乗)受付の前には、現行GT-R(R35)と現行Z(Z34)が並んでいる。
日産が誇るスポーティモデルの2台。改めて、座り比べてみた。
Z34に乗り込んでまず感じたのは、2シータースポーツカーらしさだ。外観では、フロント周りがボリューミーな印象があるが、車内ではそうした大柄さは感じず、キュッと引き締まった空気感がある。
一方のGT-Rは、Zとかなり違う雰囲気だ。
漫画制作で実感 GT-Rはスーパースポーツ
GT-R車内で感じるのは、スポーツカーというよりもスーパースポーツとしてのマシン感だ。レーシングカーの香りも強く、こうした感じがZにはない。
ここで1つエピソードを紹介したい。
R35 GT-Rが登場した2007年12月、筆者は集英社 週刊「ヤングジャンプ」別冊の月刊「漫革ヤングジャンプ」で、R35 GT-Rをメインとした読み切り漫画「GT-R リターンズ」を企画し原作を書いた。
日産の協賛作品ではなく、あくまでもオリジナル作品である。
当時、週刊ヤングジャンプ連載の「カウンタック」(梅澤春人:作)で、筆者は技術監修者として制作に参加していた。
そうした縁で、筆者独自の原作で自動車関連の作品をいくつか作っており、その1つの題材がR35 GT-Rだった。
漫画カウンタックの制作に絡み、フェラーリやランボルギーニのイタリア本社や、GMシボレーコルベットの北米工場なども取材。
また、R35 GT-Rについては、当時の日産幹部らから開発の進捗について定常的に聞いていた。
その上で、漫画GT-Rリターンズでは、富士スピードウェイを舞台に、ポルシェ・カレラGT、マクラーレンメルセデスSLR、フェラーリFXX、ブガッティ・ヴェイロンなどとR35 GT-Rを誌面上で対決させた。
その制作過程で、筆者は改めてGT-RとZの違いについて再確認した。
GT-Rが真のスーパースポーツであるということを。