【ヒュンダイ→ヒョンデに改名?】日本発売秒読み 燃料電池車「NEXO(ネッソ)」に乗ってみた 日本価格キー

公開 : 2020.10.02 05:50  更新 : 2022.03.25 18:51

ヒュンダイ・ネッソ、どんなクルマ?

まずは簡単なプロフィールを紹介してみたい。

・全長:4670mm
・全幅:1860mm
・全高:1640mm
・ホイールベース:2790mm
・車両重量:1870kg
・最小回転半径:5.68m
・最低地上高:162mm
・最高速度:179km/h
・駆動方式:前輪駆動
・モーター最高出力:120kW(163ps)
・モーター最大トルク40.3kg-m
・航続距離:820km
・乗車定員:5名
・保証期間:5年または10万km

ヒュンダイ・ネッソのボディサイズは新型トヨタ・ハリアーに近い。
ヒュンダイ・ネッソのボディサイズは新型トヨタハリアーに近い。    加藤博人

ボディサイズは新型トヨタ・ハリアー(4740×1855×1660mm ホイールベース:2690mm)に近い。

最低地上高は162mmとSUVにしては低め。乗り降りの姿勢はラク。

最大のセールスポイントは航続距離でメーカー公表によると820km。トヨタ・ミライ(700km)、ホンダクラリティ(750km)よりも長い。

国産2車が水素タンク2本なのに対して、ネッソは3本を搭載していることも航続距離が長い理由だ。

日本での価格は未発表だが、韓国で6890万ウォン(619万円)~、アメリカでは5万9910ドル~(629万円~)、ドイツではこれより少し高めの設定となっている。

日本での価格は800万円前後~が予想されているが各種の減税や補助金などによって約200万円以上(東京都の場合)の優遇は得られるようだ。

安全性の高さも注目すべきことで、ユーロNCAPでは最高安全等級受賞(5つ星)、2019-2020IIHS(米国道路安全保障協会)の衝突テストでも最高の「TOP SAFETY PICK+」を受賞している。

現在のところ、ネッソに乗るにはカーシェアリング「エニカ」で借りる方法しかないので借りてみることにした。

乗り込んで第一に感じたことは、「空気が違う! クリーン感が凄い」ということだった。

ネッソ、エニカで借りて乗ってみた!

内装色のせいもあるだろうが、室内が明るく、そしてクリーンな印象だ。

内装に本革など自然を破壊する材料の使用はゼロで、ほとんどはバイオプラスティックでできている。新車特有のにおいや革や樹脂の不快なにおいも一切ない。圧巻の機能を持つ空気清浄モードが働いているからか?

ヒュンダイ・ネッソの運転席。内装色のせいもあるだろうが、室内が明るく、そしてクリーンな印象と筆者。
ヒュンダイ・ネッソの運転席。内装色のせいもあるだろうが、室内が明るく、そしてクリーンな印象と筆者。    加藤博人

キーを持って近づくとドアハンドルが自動的に出てくる。走り出せば完全格納。防犯対策としても有効だ。

車内の色々な表示はすべて日本語だ(紙の取説はまだ英語)。

何より驚いたのは、右ハンドルはもちろんのこと、ワイパーやウインカーも日本と同様の位置(右ウインカー、左ワイパー)にセットされていたこと。

国際規格ではウインカーは左と定められているので日本で販売する(おそらく少数台数)車両だけにこの配慮がされているのだろう。

首都高速を何周かしてみたが、FCVならではの重さを感じることもほとんどなく、パワフルに軽やかに走りを楽しむことができた。

様々な先進装備が盛り込まれているが、とくによかったのは、ウインカーをだすとメーターパネルの位置(つまり目の前)に現れる「ブラインドスポットビューモニター」で後方死角の映像を表示する。

単なる警告ランプの表示ではなく実際の映像なのですごくわかりやすい。表示される位置やタイミングも絶妙だ。

この他、センターコンソール周りの収納は使いやすいだけではなく安全性や見た目の美しさにも配慮が行き届いている。

一例をあげると、USBポートを備えた小さなトレーはスマホなどの充電を想定しているわけだが、ケーブルがトレーの下を通すようになっていて、見た目もすっきり。運転操作の支障にもならない。

ひとまずは好印象であるが、日本での販売となるとどうだろうか。

先日、トヨタMIRAIの次期型が発表された。決定的な強烈な魅力をアピールすることができるかどうか?

まずは、日本での販売価格に注目してみたい。

記事に関わった人々

  • 加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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