【撤退を発表】ホンダ F1の参戦、2021年シーズンで終了 パワーユニット・サプライヤーとして今季2勝
公開 : 2020.10.02 17:50 更新 : 2020.10.02 17:50
ホンダが、来シーズンでF1への参戦を終了すると発表しました。パワーユニット・サプライヤーとして、2015年から再参戦していました。優勝ができるところまで成長した第4期のF1プロジェクト。なぜ撤退するのでしょう?
経営リソースの再配分
ホンダの八郷隆弘 代表取締役社長は、本日17時からオンラインで会見を開き、F1(フォーミュラ・ワン世界選手権)への参戦を、2021年シーズンで終了すると発表した。
ホンダは、2015年から、F1への第4期にあたるチャレンジを開始。パワーユニット・サプライヤーとしての復帰だった。
八郷社長は近年の活動を振り返り、「レッドブル・レーシング、スクーデリア・アルファタウリとの強いパートナーシップのもと、共に成長してきた結果、2019年シーズンは3勝、2020年シーズンも2勝を挙げるなど、大きな目標としてきた勝利を実現することができました」と説明。
撤退の理由については、「自動車業界が100年に一度の大転換期に直面する中、ホンダは、最重要課題である環境への取り組みとして、持続可能な社会を実現するために“2050年カーボンニュートラルの実現”を目指します。そのために、カーボンフリー技術の中心となる燃料電池車(FCV)・バッテリーEV(BEV)など、将来のパワーユニットやエネルギー領域での研究開発に経営資源を重点的に投入していく必要があり、その一環として、今年4月に“先進パワーユニット・エネルギー研究所”も設立しました。F1で培ったエネルギーマネジメント技術や燃料技術、そして研究開発の人材も同様に パワーユニット・エネルギー領域に投入し、将来のカーボンニュートラル実現に集中し取り組んでいくために、今回、F1への参戦を終了するという判断をしました」と語った。
続けて八郷社長は、「F1もファンの皆様のご期待に応えるべく、2021年シーズン終了までレッドブル・レーシング、アルファタウリの両チームとともにさらなる勝利を目指し、最後まで全力で戦い抜きます」と、ファンに向けてメッセージを発信した。