【定評を継げるのか】フォルクスワーゲン・ゴルフGTIへ英国試乗 レシピが違う8代目 前編
公開 : 2020.10.10 10:20
高性能なロードカーというGTIの強み
車高は、通常のゴルフより15mm低い。さらに7代目GTIよりフロントで5%、リアで15%、スプリングレートが高くなっている。
リア・サスペンションも設計変更を受け、マウントも一新。横方向でのホイールコントロール性と、シャシーの応答性を高めている。可変レシオのステアリングも、レートの上昇率が数%ほど高められている。
これらのアップデートにより、より機敏なハンドリングの応答性を、幅広い速度域で獲得させたという。コーナーでの回頭性を高めつつ、落ち着きさも増している。軽快に走り、より楽しめるように。
実際のドライビング体験は、とても印象的。8代目ゴルフGTIは、明らかに7代目より活気に溢れている。アスファルトを強く蹴り、鋭く方向を変えていく。
一方で、これまでのゴルフGTIらしさ、という点は薄いかもしれない。スラロームを高速で駆け抜けることは、フォルクスワーゲン・ゴルフGTI最大の強みではなかった。実用性に優れた、高性能なロードカーであることが、GTIを際立たせてきたといえる。
サーキットのラップタイムを削る以上に、舗装の良くない濡れた路面を高速で処理できる能力こそ、GTIの輝く部分。8代目ゴルフGTIからは、従来以上にタイトで、エッジの尖った、ダイレクトな印象を受ける。
やはり、これまでのGTIのレシピとは少し違う。読者は、どう受け止めるだろうか。
この続きは後編にて。