【V8→4気筒ハイブリッドの衝撃】新型メルセデスAMG C 63、それでも500ps以上 試作車を発見 2022年発売
公開 : 2020.10.12 11:41 更新 : 2021.01.30 21:38
環境に配慮したエンジニアリング
現時点では公式な発表は何もないが、AMGのニューモデル計画に詳しいアファルターバッハの関係者によると、新開発の4気筒ハイブリッドシステムは最大510psを発揮し、現行モデルのV8エンジンに匹敵するものになるという。排気量と気筒数が半減しているにもかかわらずだ。
また、電動ブーストの恩恵を受けて、最大76.4kg-mのトルクを発揮すると考えられており、これは現行モデルより5.1kg-m増加している。
詳細はまだ不明だが、CLS 53 4マティック+に搭載されている0.9kWhよりも大容量のリチウムイオンバッテリーが採用されると考えられている。また、各車輪で運動エネルギーを回収する、より高度なエネルギー回収システムの採用も期待されている。
新しい電動パワートレインを採用した最大のメリットは、新型C 63 4マティックよりもフロントアクスルが軽量化されていることだ。
160.5kgのM139 4気筒ユニットは、現行のC 63 4マティックに搭載されているM177 V8エンジンより48.5kgも軽量化されている。電気モーターやパワーエレクトロニクスなどのハイブリッドシステムを追加しても、全体の重量は現行ユニットを下回るという。
また、パワートレインの低重心化により、俊敏性とボディコントロール性の向上も期待できる。
フロントとリアのパワー配分を完全に調整できる新しいAWDシステムが採用されることで、E 63と同様に特定の走行モードで後輪駆動が可能となる。
AMGのトビアス・ムアース最高経営責任者(CEO)は今年初め、AUTOCARに対し、AWDを求める顧客の要望を受けて後輪駆動モデルから脱却し、すべての次世代モデルにこのシステムを採用すると語った。
C 63 4マティックに4気筒エンジンを搭載するという決定は、ハイパーカーのAMGワンの開発で培ったエンジニアリングの教訓を生かしながら、CO2排出量を削減するために拡大している取り組みの一環として行われたものだという。