【どれが最強?】アウディeトロン・スポーツバック日本発売 EVのプレミアムSUV、ライバルとスペック比較

公開 : 2020.10.12 11:20  更新 : 2021.10.11 13:50

最大トルク

トルクの厚さも電動モーターを使うEVは有利だ。平均すると約2.5tもの巨体を軽々と走らせてくれ、ピックアップにも優れる。

ここでもテスラが先頭を切るが、そこにメルセデス・ベンツが続く。

常用域ではいたって普通のクルマのように扱えるEQC。しかし、一度スロットルペダルを深く踏み込むと、EVらしい異次元の加速をする。
常用域ではいたって普通のクルマのように扱えるEQC。しかし、一度スロットルペダルを深く踏み込むと、EVらしい異次元の加速をする。    前田恵介

アウディは控えめな仕立てとなっている。

アウディeトロン・スポーツバック:57.2kg-m(ブースト時:67.7kg-m)
メルセデス・ベンツEQC 400 4マティック:78.0kg-m
ジャガーIペイス:70.9kg-m
テスラ・モデルX:76.5kg-m(ロングレンジ)/102.0kg-m(パフォーマンス)

バッテリー容量

EVの航続距離を左右するのがバッテリー容量だ。

しかしスペースに限りがあるためむやみには拡大できないジレンマがある。

アウディeトロン・スポーツバック
アウディeトロン・スポーツバック    上野和秀

どのモデルもフロア下に収めるレイアウトとされ、低重心化に貢献している。

ここでは総電力量と総電圧をチェックしてみた。

アウディeトロン・スポーツバック:95kWh/397V
メルセデス・ベンツEQC 400 4マティック:80kWh/349V
ジャガーIペイス:90kWh/388.8V
テスラ・モデルX:100kWh/400V

航続距離

EVにとって最も大きな性能指標となるのが、航続距離の長さだ。

4モデルともWLTCモードでのメーカー発表値となる。

ジャガーIペイスの内装
ジャガーIペイスの内装    上野和秀

ここではテスラが強さを見せ、ロングレンジ仕様は唯一500kmをオーバー。

パフォーマンス仕様の487kmも立派で、そこにジャガーが続いた。

アウディeトロン・スポーツバック:405km
メルセデス・ベンツEQC 400 4マティック:400km
ジャガーIペイス:438km
テスラ・モデルX:507km(ロングレンジ)487km(パフォーマンス)

最高速度

クロスオーバーSUVというキャクター故に、ヨーロッパ勢の最高速度は控えめとされている。

しかし、EV専業メーカーのテスラだけは自らのパフォーマンスを誇示すべく、ワンランク上となる250km/hを謳う。

メルセデス・ベンツEQC 400 4マティックの内装
メルセデス・ベンツEQC 400 4マティックの内装    前田恵介

アウディeトロン・スポーツバック:200km/h
メルセデス・ベンツEQC 400 4マティック:180km/h(リミッター作動)
ジャガーIペイス:200km/h
テスラ・モデルX:250km/h

0-100km/h加速

起動時のトルクが大きい電動モーターの特性がいかんなく発揮されるEVにとって、発進加速は得意科目の1つだ。

ここではテスラが圧倒的で、パフォーマンス仕様の2.8秒というタイムはマクラーレン・セナと同じで、フェラーリ488ピスタを上回る驚愕の加速性能だ。

アウディeトロン・スポーツバック
アウディeトロン・スポーツバック    上野和秀

アウディeトロン・スポーツバック(Sモード・ブースト時):5.7秒(Dレンジ:6.6秒)
メルセデス・ベンツEQC 400 4マティック:5.1秒
ジャガーIペイス:4.8秒
テスラ・モデルX:4.6秒(ロングレンジ)/2.8秒(パフォーマンス)

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事