【最後の高性能セダン】三菱ランサーエボリューションX 中古購入の注意点は 英国版中古車購入ガイド
公開 : 2020.10.13 11:50
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
エボXの4B11Tエンジンは、7200kmまたは半年ごとにオイルとフィルターの交換が好ましい。2011年以前のモデルはタイミングチェーンが伸びることがあるので、念のため交換しよう。
後付けのエグゾーストが装着されている場合は、オリジナルの触媒コンバーターが備わっているかどうかも確認する。燃料ポンプリレーは弱点であり、リーン走行の原因となるので、オリジナルの黒ユニットをブルーのアップグレード品に交換することをお勧めする。
ボディ
フロントシャシーの脚部とトランクフロアの徹底点検は必須。日光に当てて塗装の状態をよく見よう。修復した形跡は小さな傷として残っていることがある。
サスペンション
フロントサスペンションのノッキングはよくある問題で、ダンパーベアリングの摩耗が原因だ。ハンドリングはアライメントに敏感なので、メカニックにチェックしてもらおう。
キャンバーとトー調整の「ディスク」のネジ山が剥がれやすい。タイヤの不規則な摩耗を避けるために、後付けのサスペンションコンポーネントの推奨設定を確認しよう。
電気系統
マスエアフロー(MAF)センサーはエボXの弱点だ。症状としては、不規則なアイドリング、燃費の悪化、加速の不安定さなどが挙げられるが、コンタクトストリップのクリーニングで改善されることが多い。
知っておくべきこと
アクティブヨーコントロール(AYC)の故障はエボオーナーの頭痛の種だ。システムをフルブリードしても警告灯が消えない場合は、ポンプが腐食して圧力が低下している可能性がある。
バッキンガムシャーに拠点を置く専門業者Auto Torqueは、3か月の保証付きの新品モーターを2046ポンド(2万7000円)で販売している。オプションでポンプをトランクに移設し、風雨から守ることも可能だ。
いくら払うべき?
1万1500(155万円)~1万4999ポンド(202万円)
初期モデルのFQ-300で走行距離6万マイル(9万6000km)以上、ボディの改造もある。
1万5000ポンド(203万円)~1万7999ポンド(243万円)
魅力的な標準仕様のFQ-300sと、走行距離の多いFQ-330s。
1万8000ポンド(244万円)~2万4999ポンド(337万円)
「ラリーアート」を含む、FQ-330とFQ-360。
2万5000ポンド(338万円)以上
雨に濡れず、汚れのないコレクターズカー。FQ-440は4万ポンド(540万円)前後から。
英国で掘り出し物を発見
三菱ランサーエボリューションX RS 2.0 登録2011年 走行距離:3万3000マイル(5万3000km) 価格:2万6495ポンド(357万円)
日本市場ではエボXのエントリーモデルとして登場したRSだが、正式に英国に上陸することはなかった。11台しか輸入されていないというこの2011年モデルは、パワートレインやシャシーに小変更が加えられている。