【走りと経済性を両立】プラグイン・ハイブリッド 検討したいモデル 11選
公開 : 2020.10.16 11:49 更新 : 2021.03.05 21:37
9. ボルボXC40リチャージT5
ボルボはPHEVの分野に参入した最初のプレミアムブランドの1つだが、これまでは社用車ドライバーに大きくアピールする価格設定のクルマが待たれていた。
XC40リチャージT5の3気筒ガソリンエンジンを搭載したコンパクトなSUVでありながら、システム出力262psと43.4kg-mの合計出力を持ち、価格は4万ポンド(540万円)強となっている。
アウディQ5と同様に、電気の航続距離が48kmに届かず、英国の税制面でも有利とはいえない。その走りもまた、少し不満な点がある。速さはなく、洗練さも少ない。特にスポーツサスペンション付きのRデザインでは硬さに悩まされる。
10. プジョー508ハイブリッド225
PSAグループがPHEV市場に参入した。508ハイブリッド225は1.6Lガソリンターボエンジンを搭載し、電気モーターのアシストを受けて前輪を駆動する。電気モーターを2基搭載した四輪駆動モデルもある。
前輪駆動モデルであれば、WLTPサイクルの航続距離は50kmを実現しており、英国での税区分では中位にあたる。
パワートレインは低速走行時に本領を発揮する。エンジンの始動と停止は淡々と行われ、ドライバビリティは良好だ。スピードを出そうとしてスロットルを深く踏むと、滑らかさは失われてしまうが、加速は十分だ。
パドルを使って自分でギアを選択することで、ハイブリッドシステムが時折見せる過敏な気性を落ち着かせることができる。
室内の広さは中型セダンにしては物足りないが、後部座席は子供が乗っても十分に使えるし、前席は快適でデザインも面白い。クルマのスタイリッシュさとあわせて、魅力あるモデルである。
11. ヴォグゾール・グランドランドXハイブリッド4
英ヴォグゾールは、20年前にベクトラが大ヒットした頃と同じように、新時代のPHEV市場の牽引役になろうとしている。ただし、導入したのは伝統的なファミリーセダンではなく、むしろ同社初のハイブリッドSUV、グランドランドXハイブリッドであった。
プラットフォームとパワートレインをプジョーやDSと共有しているグランドランドXは、日本では全くと言っていいほど無名だが、欧州では注目に値するモデルである。
その1.6Lガソリンターボエンジンと2基の電気モーターにより300psと52.9kg-mを発生し、停止状態から6.0秒未満で時速97kmまで加速することができる。
ただ、走りは速いのだが、エンジンから電気モーターへの切り替えが鈍く、不器用に感じることがあり、ハンドリングやエンジンには洗練さが少し足りない。
Q5やXC40とは異なり、グランドランドXは48kmの航続距離を持っているとはいえ、英国の税区分ではそれほど有利には働かない。