【ファッショナブル・チョイス】シトロエンC3 1.2 ピュアテック110へ試乗 小変更 前編
公開 : 2020.11.05 10:20 更新 : 2022.02.24 19:22
シトロエンのコンパクト・ハッチバック、C3がフェイスリフト。ボディ側面のエアバンプは残され、個性的なデザインに磨きがかけられました。一方、サスペンションの設定が気になると、英国編集部は評価します。
英国では97種類のカラーバリエーション
一新したシトロエンC4が発表された。過去のモデルを肯定しつつ、大胆なデザインが与えられている。しかしC4カクタスのボディサイドを彩っていた、空気の入ったエアバンプは、C4には採用されていない。
「少しイノベーションに夢中になりすぎたようです」。と、クロスオーバー・ハッチバックのデザイナーが話していた。シトロエンのCEO、ヴァンサン・コベ自身も認めている。
確かにそうかもしれないが、エアバンプのファンは少なからずいる。少々残念に感じる読者もいるだろう。
でも、C3のサイドビューを見て欲しい。モデル中期のフェイスリフトを受けたが、ちゃんとエアバンプは残されている。
C3はシトロエンの中で、一番幅広いカスタマイズができるモデルになった。ドア・プロテクターの色と、ルーフやボディの塗装色を選ぶことで、英国では97種類のカラーバリエーションが用意される。フェイスリフト前でも、36種類の組み合わせがあったのに。
アルミホイールにも、新デザインが追加。インテリアのトリムパッケージも、選択肢が増やされている。
これらの変更は、シトロエンの「インスパイアード・バイ・ユー」と呼ばれるマーケティング戦略の1つ。フォードやルノーなども同様だが、パーソナライゼーションの幅を拡大しようという流れがある。
購入プロセスを簡素化するという名目で、製品の合理化も図れる。製造コストの削減にもつながる。
装備は充実 エンジンは従来どおり
シトロエンによれば、C3のフロント周りは2016年に発表されたコンセプトモデル、Cエクスペリエンスの影響を受けているという。確かにクロームメッキのフロントグリルや、ヘッドライトのデザインは、共通性があるかもしれない。
エンジンのラインナップに変更はない。1.2Lのガソリンターボは、83psと109psの2種類。さらに100psの1.5Lディーゼルターボが英国では用意される。
トランスミッションは、5速と6速のMTが選べる。109psのガソリンエンジンには、新しい6速ATが用意された。
ハイブリッドなど電動化技術の導入は、フェイスリフトの段階では見送られている。C3は、プジョーやオペルが採用する、純EVと互換性のあるプラットフォームを基礎としていない。次期モデルが登場するまで、純EV版の登場もないだろう。
トリムグレードは、フィール、フレア、フレア・プラスの3段階。いずれも装備は充実しており、LEDヘッドライトのほか、エアコンにクルーズコントロール、7.0インチ・インフォテインメント用タッチモニター、デジタルラジオなどが標準で付く。
さらにトップグレードのフレア・プラスには、バックカメラやプライバシーガラスも付いてくる。アルミホイールは、17インチにサイズアップする。
シトロエンC3の見た目は、同クラスのライバルと一線を画す。プラスティック製の肉厚なホイールアーチとエアバンプは、クロスオーバーのようでもある。