【シンプルなオープン2シーター】 TVR Sシリーズ 英国版クラシック・ガイド 泣き所はシャシー 前編

公開 : 2020.11.15 07:20  更新 : 2021.02.17 17:44

オーナーの意見を聞いてみる

複数台のTVRを所有するという、息子さんから譲り受けたTVRを所有するのは、マリオカ・ルタビアーノ。「TVR V8 Sを購入するために、息子がこのSシリーズを売りに出していたんです」

「自分で手を加えたいと思い、このクルマを買いました。TVRを家族間で乗り継ぐのは、良いことだと思います。このSはアウトリガーが交換してあり、TVRで塗装し直されています」

TVR Sシリーズ(1987〜1994年/英国仕様)
TVR Sシリーズ(1987〜1994年/英国仕様)

「仕事で内装などを手掛けていたので、自分でシートとカーペットを新しくしました。シフトレバーやハンドブレーキのブーツ、ステアリングホイール周りのレザーも制作しています。アームレストはオリジナルです」

「ハンドメイドの雰囲気と、ロケットのように走るところが好きです。よく加速し、コーナーリングもイイ。パワーステアリングはありませんが、路面からの感触が強く伝わってきます」

「TVRグリフィスも最近買いました。でも、Sシリーズも気に入っています」

英国で掘り出し物を発見

TVR 280 S

登録:1989年 走行:11万2700km 価格:6995ポンド(94万円)

車検も長く残り、整備記録も残っている。ホワイトのボディに黒いルーフがスマート。走行距離も妥当な長さ。5オーナー車だが不必要にカスタマイズされず、当時のステッカーやオリジナルのホイールなどが付いている。

TVR 280 S(1989年)
TVR 280 S(1989年)

シャシーには多くのTVR同様、表面にサビの徴候が。事前に充分確かめたい。ステンレス製のエグゾーストは、まだ新しい。

TVR V8 S

登録:1994年 走行:25万2600km 価格:1万500ポンド(141万円)

ローバー由来のV8エンジンは、メンテナンスしていれば耐久性に優れる。走行距離が伸びているぶん、手頃な価格が魅力。

モンツア・レッドのボディに、グレーのインテリアがシャープに見えるが、塗装は少しくたびれていて、ダッシュボードの木パネルにはヒビが入っている。OZ製のホイールと、エイボン製のタイヤは状態が良い。シャシーも最近、塗装し直されている。

整備記録も整い、2006年に部分的にエンジンのリビルドがされた明細も残っている。

中古車購入時の注意点などは後編にて。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事