【運転すればわかる良さ】BMW 4シリーズ 420d Mスポーツ・クーペへ試乗 マイルドHV 前編
公開 : 2020.11.15 10:20
電圧48VのISGで21.0km/Lも現実的
リアシートは、大人には少し狭いだろう。特に頭上空間で、余裕がない。英国で売れた先代のBMW 4シリーズのうち、半数がグランクーペだったという理由も理解できる。こちらならリアシートの空間は、わずかに広い。
もっとも2ドアのクーペを選ぶなら、リアシートの広さはもともとアテにしていないと思う。実際この手のクーペは、英国では1人か2人で乗られていることが多い。
また日常的に運転することが多く、走行距離も長い傾向にあるようだ。クーペ・オーナーの多くは包み込まれるような車内空間と、ドライバーに対する訴求力、一級と呼べる高速域でのツーリングマナーのバランスに、強く惹かれるのだろう。
420dの燃費を、ガタログ値の間の24.8km/Lくらいまで伸ばすには、かなり慎重に運転する必要がある。19.5km/Lなら、気にせず運転しても届く。21.0km/L前後の燃費も、一般的なドライバーが苦労せずに出せると思う。
先代での燃費はNEDC値で、最新型はより現実環境に近いWLTP値で出されているが、換算すると新型の方が燃費効率では優れている。
4気筒のディーゼルターボだから、先出のとおり電圧48Vのマイルド・ハイブリッド仕様。電圧48Vで稼働するISGが最大11psの力を、420dのエンジンに加算してくれる。
BMWが公表する最高出力は190ps、最大トルクは40.7kg-mとなっていて、電圧12Vのシステムが組み合わされていた先代のF32型420dと変わらない。0-100km/h加速も7.1秒と同じ鋭さを主張しているが、新型の方がボディは大きく、車重は重い。
この続きは後編にてお伝えしたい。