【2020年 最高のファミリーカーは?】スコダ・オクタビア・エステート 合理的な選択肢 英編集部が選出
公開 : 2020.12.29 05:45
日本では馴染みのないスコダは、チェコ共和国の自動車メーカーで、フォルクスワーゲン・グループ傘下にあります。従来以上にスマートなデザインに優れた実用性と快適性、コスト・パフォーマンスの高さが、評価されました。
欧州の自動車ジャーナリストが選ぶ切り札
控えめなオクタビア。スコダ製ステーションワゴンほど、この賞にぴったりなモデルは、英国では思い浮かばない。
ファミリーカーのアドバイスを求められたとき、欧州の自動車ジャーナリストが選ぶ切り札的な存在こそ、スコダ・オクタビア。新しく4代目へと生まれ変わり、そのカードの強さは増している。単にコスト・パフォーマンスに優れる、というだけではない。
近年、Cセグメントに属するモデルはボディが大型化しつつある。Cセグメント級の価格でDセグメント・モデルを売るという、スコダの手法に多くのメーカーが寄せてきているようだ。
オクタビアを取り巻く激しい競争の中で、スコダは最新モデルを発表。従来以上にシャープなデザインと上質な素材、技術的な高さを重視した、4代目が誕生した。
以前からスコダ製モデルの中でも、オクタビアは特に優れた実用性を備えてきた。リフトバック・ボディのオクタビアも、車内はとても広い。それでも、同価格で選べるステーションワゴンの荷室容量にはかなわない。
リアシートの広さも充分。フォルクスワーゲン・グループによるMQBプラットフォームを採用し、大きな荷室を確保しつつ、リアシートにも余裕が残されている。
車内の各所にUSBポートが用意され、ワイヤレスで接続できるアップル・カープレイにも対応する。長時間のドライブでも、子供を退屈させずに済む。
ファミリーカーとして理想的な候補
動的性能は主眼に置かれていない。ライバルよりソフト側に振られたサスペンションで、穏やかで快適な乗り心地に浸っていられる。
複数のガソリンエンジンとディーゼルエンジンが用意され、不足ないパフォーマンスと洗練性も備えている。運転支援システムも付いてくる。距離の長短に関わらず、運転しやすいモデルに仕立ててある。
走りも良く、快適で実用性が高く、価格は比較的手頃。燃費もいい。オクタビアは、ファミリーカーとして理想的な候補だ。
他ブランドのモデルに、強く惹かれる人は多いだろう。しかし合理的に考えを詰めていくと、オクタビア以外の選択肢をあげる、ということはなかなか難しい。
審査員コメント
Matt Saunders(マット・ソーンダース)
近年のスコダのデザインは、あまり筆者の好みではなかった。しかし、新しいオクタビアのスタイリングは、再び正しい方向へ進んでいるように感じさせてくれた。
もし1つでもオクタビアに惹かれる要素があるのなら、残りの部分で不満になることはないだろう。快適で車内は広々。製造品質も良く、装備は充実。充分にパワフルで洗練され、燃費の良いエンジンが選べる。
一家揃ってのドライブを楽しむとき、オクタビアほどストレスフリーなモデルはないとさえいえる。