【フェラーリも記録更新】10月のインポートカー登録台数 ジープ/フィアット/アバルト/アルファ・ロメオが伸びる

公開 : 2020.11.11 07:20  更新 : 2021.10.11 09:37

10月のトップ10は?

最後に10月のランキング・トップ10を振り返っておこう。

今月もメルセデス・ベンツが圧倒的な強さを見せて4463台(前年同月比120.7%)で68か月連続首位の記録を更新している。ベストセラーのA、C、Eクラスに加え、GLAGLBGLCにより上積みされたことが効いている。

インポートカーのランキング首位はメルセデス・ベンツ。Aクラスをはじめとしたコンパクト勢に加え、C/Eクラス、SUVモデルが好結果を牽引する。
インポートカーのランキング首位はメルセデス・ベンツ。Aクラスをはじめとしたコンパクト勢に加え、C/Eクラス、SUVモデルが好結果を牽引する。

2位には、BMWが3029台(前年同月比111.4%)で帰り咲き、フォルクスワーゲンは2880台(前年同月比127.8%)で3位に。

以下、4位のアウディは2122台(前年同月比135.6%)、5位にはBMWミニが1799台(前年同月比135.9%)、6位にプジョーが1626台(前年同月比248.2%)と、それぞれ大きく躍進したことに注目したい。

7位にジープが1436台(前年同月比182.2%)、8位はボルボが1220台(前年同月比134.8%)、9位にはフィアットが598台(前年同月比196.7%)と躍進し、10位はシトロエンが538台(前年同月比174.7%)と健闘して続いた。

トップ10の常連だったポルシェは268台と前年同月比で74.9%と低迷し、ランキング13位まで落ちてしまった。ポルシェも今やビスポークが主流になり、生産のタイミングが合わず日本に届かなかったものと思われる。

フェラーリ、前年比297.5%を記録

今月で最も高い前年同月比を記録したのがフェラーリだ。

119台が登録され、前年同月比は297.5%という驚異的な数値をマークした。フェラーリとしてはこれまで2020年3月の117台が最多だったが、その記録を更新した。

驚く結果を残したのがイタリアン・スーパーカーのフェラーリ。前年同月比で約300%を記録。その理由は?
驚く結果を残したのがイタリアン・スーパーカーのフェラーリ。前年同月比で約300%を記録。その理由は?

しかし、フェラーリは量販車のような日本に完成車の在庫を持つ売り方ではなく、ビスポークでオーダーするのが当たり前になっている。そのため10月に登録されたフェラーリは、1年〜1年半前に契約され、オーダーされたものなのである。

時期的に勘案すると、2019年6月に発表されたF8トリブートがキーになる。オーダー車のデリバリーが本格的に始まったことが、10月の新記録樹立の大きな要因といえる。

コロナ禍でマラネッロのラインが一時止まったこともあり、ようやく日本に届いて登録されたのである。

10月に限らず登録されたフェラーリは、その月に販売されたものではないことを知っておきたい。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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