【70年の伝統と進化】モーガン・プラス4 コンペティションと70thアニバーサリー 前編
公開 : 2020.11.28 07:20 更新 : 2020.12.08 08:18
2020年のプラス4も、当時の雰囲気のまま
1985年、ツインカム・エンジンを載せてプラス4が復活。1988年から2000年には、ローバー製エンジンを搭載した。1993年からは、モーガン・プラス8用のシャシーを利用している。
5年の休止期間をおいて、フォード・デュラテック・ユニットを獲得し現役復帰。70thアニバーサリーのボンネットの内側には、現代的な直噴のオールアルミ製フォード・ユニットが収まる。
何度かの中休みがあったものの、モーガンの伝統は70年間保たれてきた。ラダーシャシーに、クラシックなデザイン。シートや前後のサスペンション設計も、基本的には同じ。雰囲気も当時のまま。
モーガンのエッセンスは、変わらない。ポルシェ911の精神を、はるかに超える。
低い運転席から前方を見ると、ルーバーが切られたボンネットが伸びる。ダッシュボードの上には、小さな長方形のミラー。実際は振り返って見た方が、よほど確認しやすいが。
ダッシュボードのレイアウトは、新しいプラス4でも、ドライバー目線より作る側の手間が優先。最新版でもレブカウンターは見にくく、スピードメーターは助手席側にある。
プラス4コンペティションでは、スピードメーターはトノカーバーの下に隠れる。直径が大きく、肉薄なステアリングホイールはウッド。アルミ製のスポークを覗き込めば、回転数がわかる。オーナーのパットンによれば、5500rpmまで軽快に吹け上がるらしい。
ステアリングホイールがダッシュボードから伸びる。ステアリング・コラムと呼べそうな部分はない。切り始めは少し感覚が曖昧で、力も必要。そこから切り込んでいくと、プラス4のバランスの良さが明らかになる。
この続きは後編にて。