【ウィズコロナ時代のイタ車ミーティング】イタリアンジョブ2020開催 今年のイタジョブは車両の制限なし

公開 : 2020.12.09 05:45  更新 : 2021.10.11 09:38

コロナ禍で延期になっていたイタリアンジョブですが、感染防止策を施し、5か月遅れで開催されました。今回はイタリア車以外でも参加でき、イベントを待ちわびていたオーナーの様々なクルマが集まり大盛況でした。

感染防止策を施し5か月遅れて開催

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:Club Motherhead(クラブ・マザーヘッド)

旧いイタリア車が集うイベントとして親しまれている恒例のイタリアンジョブ2020が10月18日に、岐阜県揖斐川町にある藤橋城前において開催された。このイベントは、クラブ・マザーヘッドにより毎年5月に開催されてきたが、今年は新型コロナ感染症の影響から開催を見合わせていた。

岐阜での感染拡大が落ち着いてきたことから、マスク着用を始めとする感染防止策を施して10月18日に開かれた。通常は事前にエントリーをして参加するイベントなのだが、先行きが見通せないことから、今回は特例として自由参加型に変更された。

城をバックに行なわれるイベントは、イタジョブならではの光景といえる。
城をバックに行なわれるイベントは、イタジョブならではの光景といえる。    クラブ・マザーヘッド

これまでは旧いイタリア車だけが参加を許されていたが、今回は例外として国籍、年式を問わない自由参加方式とされた。そのためイタリア車はもちろん欧州車から日本車までのヒストリックから現行モデル、さらにはモーターサイクルまでが藤橋城前に集まった。

参加台数は不明(!)の盛況

自由に来て、自由に帰れるフリー・ミーティング形式だったため、主催者も正式に何台が参加したのか把握できないほどだった。メインの会場はもちろん、隣接するパーキングも終日趣味のクルマで満車という盛況ぶりだった。

会場を見渡すと久しぶりのイベントということもあり、多彩なクルマたちが集まった。中心となるのはいつものアルファ・ロメオフィアットランチアアウトビアンキたちだ。

アルファ・ロメオの時代を象徴するモデルが並んだ。左からジュリエッタ・スパイダー、1750GTV、ジュリア・スプリントGTV、ジュニア・ザガート。
アルファ・ロメオの時代を象徴するモデルが並んだ。左からジュリエッタスパイダー、1750GTVジュリア・スプリントGTV、ジュニア・ザガート。    クラブ・マザーヘッド

しかし仔細に見るとイタリア車も年式制限がないためフェラーリ308GTS、328GTB、F355GTSやフィアット・リトモ・アバルト130TC、アルファ75、ランチア・デルタHFインテグラ―レ、アルファ4C、アバルト595などのいつもより新しいモデルの姿が見られた。

国産旧車はホンダS800ダットサン・フェアレディ2000、いすゞベレットGTRからホンダ・プレリュードの姿も。英車はロータスエランからエリーゼ、ローバー・ミニ、ランドローバーディフェンダーと幅広く集まった。

ドイツ車はポルシェ911からボクスターBMW2002アルピナスマート451ブラバスが姿を見せ、会場はいつもとは違ったヴァラエティに富んだ光景が広がった。

オーナーの交流 イタリアンジョブの本質

もともとイタリアンジョブは、参加者と見学者のへだたりの無いイベントとして親しまれてきた。初めて参加したオーナーでもすぐ打ち解けられるアットホームな雰囲気が、イタリアンジョブの真骨頂といえる。

イタリアンジョブが支持されている理由は、ズバリ、オーナー同士の交流にある。同じイタリア車のオーナーなら初対面でも壁は無く、気安く話せる明るい雰囲気がなによりの特徴だ。もちろんギャラリーとオーナーとの垣根もない。

コロナ禍の影響でイベントが中止になっていたため、久々の再会とクルマ談義を楽しむ参加者の姿が会場のあちこちで見られた。
コロナ禍の影響でイベントが中止になっていたため、久々の再会とクルマ談義を楽しむ参加者の姿が会場のあちこちで見られた。    クラブ・マザーヘッド

参加したオーナーは「コロナ禍でイベントがみんな中止になってしまい、久しぶりに皆さんと再会できました。1日中いろいろな方とお話しをして楽しめました。ほんと楽しい一日でした」と語ってくれた。

今回は何も制限がなかったことから、いつもの参加者に加え、幅広いクルマ好きのイベントとして新たな方向で終えた。また参加者の理解・協力もあり、感染防止策を施したうえで盛況のうちに幕を閉じた。

主催者によれば、来年はコロナ禍が収まれば例年通り春に開催したいそうだ。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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