【上位はやはり日本勢】ハイブリッド・ハッチバック 10選 欧州で注目の電動コンパクト
公開 : 2020.12.02 18:45 更新 : 2021.03.05 21:37
6. ホンダ・ジャズ(フィット)
ジャズはボディサイズこそ小さいかもしれないが、その独創的なデザインにより、最も実用的で柔軟性の高いコンパクトカーの1つとなっている。
広い室内空間を提供するだけでなく、高効率の1.5Lハイブリッド・パワートレインは、大型で重いクルマでは難しかった低燃費を実現する。
AUTOCARのロードテストでは、805kmの一般道・高速走行で平均25.5km/lを記録した。この数字に感銘を受けないわけにはいかない。
走行性能においてはベストとはいえないが、所有して一緒に暮らすクルマとしては悪い選択肢ではない。乗り心地は基本的に快適で、日本車らしく信頼性の高さも期待できる。
7. レクサスUX
ハイブリッド専用のCTの間接的な後継モデルとして登場したコンパクト・クロスオーバー、UX。どことなくハイライドな高級ハッチバックという印象を受けるのは、その背景にCTが垣間見えるからかもしれない。
室内の広さはやや物足りないが、新鮮なスタイリングと質の高いインテリアにより、ラグジュアリーな雰囲気を演出している。ただ、レクサスの車載システムは直感的な操作性に欠ける。
ハイブリッドシステムは、高い効率性とドライバビリティ、洗練性を実現している。ディーゼルのような長距離走行での効率ではなく、都市部における低速走行の燃費に貢献している。
8. ヒュンダイ・アイオニックHEV
ヒュンダイ・アイオニックは、1つのモデルにハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、EVの3種類の電動パワートレインが設定された初のクルマでもある。
ハイブリッド仕様では、1.6Lのガソリンエンジンと小型の電気モーターを組み合わせて、141psと26.9kh-mのトルクを発揮。前輪を駆動する。
しかし、大半のハイブリッド車がCVTを使用しているのに対し、アイオニックは6速DCTを採用している。
驚くほど質素で経済的ではあるが、ヒュンダイのガソリンエンジンは時折、荒い振動や音を立てることがある。
それでも基本的にはスムーズに運転でき、落ち着いたハンドリングと快適な乗り心地を実現している。実用性もかなり良いのだが、室内は所々プラスチッキーに感じる。
運転の楽しいクルマはほかにもたくさんあるが、それでもアイオニックは有能なハッチバックの1つである。また、手ごろな価格設定も魅力だ。
9. キア・ニロ
ヒュンダイ・アイオニックと同様に、SUVのキア・ニロにもハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、EVの3種類が用意されている。
ハイブリッドとプラグインはどちらも1.6Lガソリンエンジンと44psの電気モーターを組み合わせ、141psと26.4kg-mのトルクを発揮する。どちらも前輪駆動で、6速DCTを使用している。
両モデルの違いは、充電用のソケットの他に、駆動用バッテリーのサイズ(ハイブリッドが1.6kW、プラグインが8.9kWh)が異なるくらいで、デザインやパフォーマンス面での大きな差はない。
クロスオーバーSUVであるニロは、通常の5ドアハッチバックに比べて実用性と利便性に優れているが、ドライバビリティとハンドリングは、AUTOCARがテストした他のハイブリッドほど洗練されておらず、経済性も最高とは言えない。
対照的に、完全EVのe-ニロは手ごろな価格の電動ファミリーカーとして大きな魅力がある。欧州でニロを検討している人に対しては、e-ニロをお勧めしたい。