【第3波の影響は?】11月の新車販売 2019年/2018年と比べても、“底堅い”実績に 新型コロナウイルス

公開 : 2020.12.02 17:25  更新 : 2020.12.02 23:12

新型コロナ第3波の影響は? 11月の国産車の販売実績が明らかになりました。2019年の同月比で、6.8%プラス。昨年の消費増税の反動でプラスなのか、それともコロナ禍からの回復なのか。業界関係者の声を聞きます。

台風+増税の昨年11月比 6.7%プラス

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

国内の新車販売市場は、新型車の好調な受注を背景に、徐々にだが新型コロナウイルス感染拡大の影響から立ち直りつつあるようだ。

2020年11月の登録車の新車販売台数は、前年同月比6.0%増の25万3069台と、2か月連続でのプラスを達成(日本自動車販売協会連合会まとめ、速報値)。

改良型/新型の導入が相次ぐホンダ。11月6日には、上級ミニバンのオデッセイをマイナーチェンジし発売。スタイリングを大きく変えて、好調なトヨタ・アルファードの市場に挑む。
改良型/新型の導入が相次ぐホンダ。11月6日には、上級ミニバンのオデッセイをマイナーチェンジし発売。スタイリングを大きく変えて、好調なトヨタアルファードの市場に挑む。    ホンダ

また、11月の軽自動車の国内新車販売台数は、同7.8%増の15万8532台と、2か月連続での前年実績超えとなる(全国軽自動車協会連合会まとめ、速報値)。

結果として、トータルでの国内新車販売台数は同6.7%増の41万1601台と、2か月連続のプラスを成し遂げた。

前年の11月は台風による大型災害の影響が残り、また消費税アップなどによって販売が低迷していたため、今月の成績は登録車/軽自動車ともにプラスを記録した。

しかも、一昨年(2018年)11月の44万1943台(登録車27万9594台、軽自動車16万2349台)と比べても、マイナス幅は1.0%以下に収まっている。

登録車の11月のブランド別新車販売台数では、新型車や特別仕様車を精力的にリリースしたブランドの回復ぶりが目立った。

11月の登録車 ホンダに新車効果

新型ヤリス・シリーズやハリアーなどの販売が好調なトヨタは、前年同月比11.9%増(13万4205台)。

新型フィットのほかに、オデッセイやシビック・タイプRなど主要モデルの商品改良を積極的に行うホンダは、同16.1%増(2万3475台)。

景気を見極める指標の1つとなるのが、高級車の動向。レクサスは、2019年の11月比で、12.9%増を記録。画像は、11月5日にマイナーチェンジ車が発売されたレクサスIS(480万円~700万円)。
景気を見極める指標の1つとなるのが、高級車の動向。レクサスは、2019年の11月比で、12.9%増を記録。画像は、11月5日にマイナーチェンジ車が発売されたレクサスIS(480万円~700万円)。    レクサス

商品改良を図ったクロスビーなどの販売が好調なスズキは、同2.9%増(8486台)。インプレッサおよびフォレスターの一部改良や新型レヴォーグの発表を行ったスバルは、同9.3%増(8413台。

旗艦セダンのLSやFRスポーツセダンのISなどの商品改良を実施したレクサスは、同12.9%増(5630台)とプラスを達成。

一方、ノートの全面改良の端境期となった日産は、同2.0%減(2万1306台)。好調だったSUVモデルの販売に一服感が出たマツダは、同5.2%減(9992台)。

前年の11月は新型ロッキーの発売で販売成績が伸びていたためその反動が出たダイハツは、同47.7%減(3095台)。新型エクリプス・クロスが12月に発売予定のため買い控えが目立った三菱自は、同40.9%減(1515台)とマイナスを記録した。

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