【725kgに431ps】ラディカルSR10に試乗 フォード製2.3Lユニット サーキット専用スポーツ 前編
公開 : 2020.12.08 10:25
重量出力比はマクラーレン・セナ以上
その下のロータリーダイヤルを回すと、アクセルレスポンスや変速タイミングのマッピングを切り替えられる。追加オプションを選べば、パワーステアリングのアシスト量も調整できるという。今回の試乗車には付いていなかった。
ステアリングホイールの位置は、筆者にはやや低い。だが、手動での調整はできない。
コクピットに一度収まってしまえば、タイトながら、少し広くも感じられる。不思議な感覚だ。
エンジンを始動する。クランキングの唸り音から、このユニットが速く走るためだけのメカだということが伝わってくる。それ以外の何物でもない。
回転時の振動は大きい。うかつにクラッチを繋ぐと、ストールしてしまう。アクセルペダルを踏み込んで、回転数を高めた時に放たれる猛烈な轟音は表現し難い。圧倒されながら、SR10でコースインする。
SUVにも、500ps以上のエンジンが載る現代。431psのスポーツカーと聞いても、大した性能には思えないかもしれない。
しかし、車重は725kgと驚くほど軽量で、パワーウエイトレシオはマクラーレン・セナより優れる。いかに高いパフォーマンスを秘めているのか、想像できると思う。
今回試乗したのは、ベッドフォード・オートドロームの西サーキット。ここはストレートが短いものの、超高速コーナーが連続している。ラディカルSR10の才能を明らかにするには、うってつけのコースといえるだろう。
この続きは後編にて。