【フェラーリ経営者交代】カミッレーリCEO、突然の辞任発表 「個人的理由」
公開 : 2020.12.14 05:25
フェラーリのルイス・カミッレーリCEOが突然の辞任を発表しました。同氏は新型コロナウイルスに感染し療養中と報じられていましたが、体調不良が辞任の理由ではないようです。エルカーン会長が暫定的な後任となります。
体調不良は「主な理由ではない」
フェラーリのCEOであるルイス・カミッレーリが12月10日、突然の辞任を発表した。
カミッレーリはCEOと取締役会から離れ、会長のジョン・エルカーンが暫定的に役職を引き継ぐという。正式な後任はまだ発表されていない。
カミッレーリが同職に就任したのは2018年半ばで、前CEOのセルジオ・マルキオンネが手術後の合併症で亡くなった直後だった。
65歳のカミッレーリはここ数週間、新型コロナウイルスに感染したため入院し、現在は自宅で療養中だと報じられている。しかし、フェラーリの広報担当者によると、体調が辞任の主な理由ではないという。
カミッレーリは声明の中で次のように述べている。
「フェラーリはわたしの人生の一部であり、その最高経営責任者を務めたことは大きな特権でした。マラネッロの並外れて優秀な人材、そして彼らの情熱と献身的な行動には称賛の念が尽きません。2018年以降の同社の数々の業績を誇りに思いますし、フェラーリにとって最高の年はこれからも続くでしょう」
新型コロナウイルス感染症により自動車業界が困難に直面する中、突然のCEO交代である。フェラーリの株式は、2020年を通して約5分の1上昇しているが、このニュースが報じられたあとで約1%下落した。
フェラーリは2019年、初の1万台超えとなる1万131台を販売し、過去最高を記録した。同年には5つの新モデルが発表され、ブランドがさらに高級化するとともに、カスタマイズの選択肢を増やしたことで単価も上昇した。
暫定的にCEOとなるエルカーンは、フィアット・クライスラーとPSAグループの合併により誕生する「ステランティス」の会長に就任することになっている。そのため、フェラーリCEOの地位にとどまる可能性は低い。
エルカーンはまた、フェラーリを所有するアニェッリ家の一員として、持ち株会社エクソールのCEOも務めている。