【717C、787BからAZ-1まで】マツダ100周年 英国編集部 お気に入りモデル9台 後編
公開 : 2021.01.03 20:25
マツダ・オートザムAZ-1(1992年)
Damon Cogman(デイモン・コグマン)
全長わずかに3.3m、全幅1.4mという小さなボディを持つエキゾチック2シーター、AZ-1が売られていたのは、1992年から1995年という短い期間。製造台数は、4392台に留まっている。
同時期に登場した、ホンダ・ビートやスズキ・カプチーノは、どちらも3万台前後が売れるヒット作になったのとは対象的だ。
657ccのエンジンとトランスミッションは、スズキ・カプチーノ譲りだったものの、ボディの設計と製造はマツダ。マツダのディーラー網の1つ、オートザムで購入できた。
注目せずにはいられないガルウイングドアだが、機能よりもエキゾチック・ファンタジーの要素が強い。分厚いサイドシルで、開口部も限定的。ドアが上に開いても、乗り降りしやすいということはなかった。
それでも運転席に座われば、マツダがこのミニチュア・スーパーカーで何を目指していたのか、理解はできる。エンジンはちゃんとミドシップで、リアタイヤを駆動していた。
少ない製造台数もあって、知っている人の間ではカルト的なヒーロー。知らない人が見れば、その奇抜さに驚いてしまうような、小さなマツダだ。